天然素材と最新デザインを上手に組み合わせ、都会的なカフェ風リノベーションが完成しました。レトロな懐かしさも感じられ、かつ、無駄のない洗練さも感じられるデザイン。随所に見られるメリハリのあるこだわりをご紹介します。
まずは大きく開放的なLDKです。壁を取り払い20畳超の大空間になりました。
天井は躯体をそのまま表した状態に、上から白く塗装することで、コンクリートの荒々しさを残しながら武骨になりすぎない空間を演出しています。むき出しになった電気配線とライティングレールも、美しく計算された配置と統一された素材により、インテリアの一部として生きてきます。
フローリングにはヴィンテージ加工を施した無垢材のチェストナットを使用しています。木目と節目がハッキリと出るチェストナットはあたたかみと重厚感があり、空間全体に本物志向の厚みが出ます。年月が経つにつれて劣化するのではなく質感が少しずつ変わっていくのも無垢材の良さです。
リビングの一角には書斎スペースを作りました。
壁全体が白で統一されたリビングの中に爽やかなアクセントクロスを入れて、洗練された印象を与えます。壁面には書籍や小物を大量に収納できる棚を設置。収納棚は黒にすることで程よく全体を引き締め、テーブル代わりになる一番下の板と色を分けることで違和感なく使用目的を区分けしています。最近は自分の部屋ではなくリビングで勉強するほうが子供のために良いとも言われています。リビングに勉強スペースや書斎を作るのも人気設計のひとつです。
ダイニングエリア上部には天井ルーバーを設置しました。ルーバーで空間を明確にすることができ、アクセントにもなっています。間から覗く照明がかわいく、ルーバーに観葉植物を垂らしたり、照明を追加したり、簡単にカフェ風インテリアが楽しめる手法です。
リビング扉はカスタムできるものを採用しました。つやの無いネイビーカラーをメインに、水滴模様の入ったガラス、つや無しの黒の取っ手を組み合わせています。家の中でメインの扉となるリビングドアは他の扉とは違う個性的なものを採用することで家全体のアクセントになります。
キッチン背面の壁には白タイルを施し、木材の収納棚を設置。シンプルにおしゃれで使いやすく、清潔感もあります。システムキッチンの天板と水栓も白にするこだわり。家庭のキッチンでありながら、カフェのオープンキッチンの様に見えますね。キッチン奥の扉は洗面所へ繋がる扉で、奥様に嬉しい導線です。
洗面化粧台はオリジナルの造作です。収納ミラーを設置して実用性も高く、横に広がる洗面台にしました。ミラーと洗面台の間にはヘキサゴンの黄色一色のタイルを張ることで、ここでもレトロ感をプラスしています。
洗面ボウルは陶器の埋め込み型を採用。天板も洗面ボウルに合わせて白に統一することで、ヴィンテージレトロとスタイリッシュな清潔感が融合しています。
トイレットペーパーホルダーは黒のアイアンを採用。床はタイルデザインのクッションフロアです。背面のアクセントクロスとの相性も良く、今っぽいレトロな印象になります。クッションフロアなので掃除がしやすいのも嬉しい特徴です。
懐かしさを感じるヴィンテージレトロ感と、明るく爽やかな都会感。両方をうまく取り込み、落ち着くカフェ風デザインが完成しました。真似したいアイディアが沢山ありますね。