天井をコンクリート現しとし、電気配管などむき出しにして見せることで、シンプルでありながらクールな雰囲気が溢れるリノベーションのご紹介です。
コンクリート現し仕上げは、その無造作感がワイルドでかっこよく、また天井高を確保することで開放感のある心地よい空間づくりにも適しています。
既存の天井を解体し、躯体をそのまま仕上げとしています。
無機質でワイルドな表情を楽しめる一方で、壁の明るい白とのコントラストも美しく映え広々とした心地のよい大空間が出来上がりました。
躯体は、そもそも見せるための仕上げとしてつくられたものではありません。
しかし、そのまま見せることによって圧倒的な存在感を放ち、さらに金属配管が絶妙なアクセントにもなって、時を経てまるでアートのような独特の風合いを醸し出します。
床には「バーチ」の無垢フローリングを採用。
「バーチ」はカバノキ科の樹木で、木目が桜と似ていることから「サクラ」と呼ばれることもあります。美しい木肌が心地よく、丈夫で衝撃にも強いことなどがおもな特徴です。また経年による変色も少ないことから、長く美しい状態を維持できる点も大きな魅力といえるでしょう。
ナチュラルなフローリングを張ることで柔らかさが加わり、室内が無機質になりすぎずバランスのよい空間になりました。
キッチンは、壁付けのI型です。
吊戸棚や壁のキッチンパネルを清潔感のある白で統一することで、一体感を演出しています。
トイレもシンプルですっきりとした空間になりました。
便座に手洗い付きの一体型トイレを採用し、スペースを有効活用することで広々と穏やかなひとときを過ごせそうです。
さらに床には、無機質感のあるモルタル調のフロアタイルを張り、上質なかっこよさを演出しています。
美しい質感が印象的なアンティーク調のタオル掛けを設置すると、雰囲気も一層おしゃれになりました。
浴室は、独立した形でシャワースペースを設けています。
シャワーだけ利用することも可能となるため、格段に掃除が楽になるなど家事の負担軽減に効果的なスタイルです。
また将来における家族の生活様式の多様化にも対応が可能で、用途の幅は広く汎用性に優れます。
南側に位置する洋室も非常にシンプルで明るく柔らかい空間です。
そしてこの住戸の魅力のひとつとなっているのは、30㎡もの広さがあり日当たりも良好な専用庭があることです。子供の遊び場であったり、またガーデニングをしたりなど、自由に楽しみながら家族の生活の質も向上するでしょう。
素材の荒々しさと明るく白い壁、温かみのある無垢フローリングが同じ空間に溶け込むことで、シンプルでクールな雰囲気と心地よさを感じられるリノベーションになりました。