住まいのなかに「動」と「静」とが共存し、それぞれのゾーンでメリハリをつけながらうまく差別化したリノベーションをご紹介いたします。
寒色と暖色といった相反する色味を組み合わせると、お互いをうまく引き立てながら個性的な空間づくりが可能になります。
こちらはLDKですが、キッチンとリビングダイニングでゾーニングのメリハリが際立っています。
木目調のキッチンと床に暖色系のフロアタイルを貼ると、それだけであたたかく華やかな雰囲気となりました。
そして天井からのダウンライトで部屋全体を明るく照らすことにより、作業性の向上が期待できます。
このあたたかい空間で料理をつくっていると、元気とやる気が生まれ、目に見えないパワーを与えてくれそうです。
一方、リビングダイニングは、壁に寒色系のアクセントクロス、天井はコンクリート現しとすることで、落ち着きのある雰囲気を演出しています。
オンとオフの気持ちの切り替えや、精神状態を整える場所として非常に適した空間といえるでしょう。
ただ寒色系をまとめると寒く感じやすくなりますが、無垢フローリングと組み合わせて温もりを添えることで絶妙なバランスを実現しています。
リビングダイニングと隣接する洋室との間には美しいデザインガラスが印象的な上吊りの可動間仕切りを設置。黒のアイアンフレームと4段のガラスで構成されたシャープなデザインが、シンプルな空間に調和しています。
よく見ると、4枚のガラスはそれぞれ異なるデザインを組み合わせています。個性的でおしゃれな演出だけでなく、存在感も抜群です。
可動間仕切りを開放するとリビングダイニングと一体となって広々とした大空間を感じられます。
また閉じた状態でも、ガラスの面積が多いだけに開放感を残しつつ空間をゾーニングできるなど、使い方ひとつで雰囲気を変えられる万能さも魅力です。
さらに突き出し窓とFIX窓を組み合わせた室内窓は、インテリアとしての機能と、そして採光と換気の機能をさりげなく取り入れています。
洗面台には、フォルムがおしゃれな丸型の洗面ボウルです。
丸型の洗面ボウルは、どのようなテイストにもマッチしやすいデザインでありながら、掃除がしやすい機能性も兼ね備えています。
サイズの大きなミラーキャビネットや黒のアクセントクロスとの相性もよく、スタイリッシュな空間に仕上がりました。
トイレは白を基調とすることで、清潔感の溢れる清々しい空間となりました。
暮らしのなかの「動」と「静」の部分を、色味や素材感でうまくゾーニングすることで、それぞれの機能性を高めたリノベーションの完成です。