同系色でつくる「まとまり」の部分をバランスよく配置することで、「メリハリ」が利いて洗練された空間に仕上がったリノベーションのご紹介です。
まずはリビングダイニングです。
最も面積の多い天井や壁を白でまとめることで、広がりを感じられる空間になりました。そして天井は、躯体コンクリートをそのまま白く塗装して仕上げています。
そのため、膨張色である白の効果と天井高が上がることによる開放感とが相まって、実物以上に空間の広がりを感じられるようになりました。
また大きな掃き出し窓から差し込む日射により十分な明るさと温もりを採り込めるため、寒い冬には効果抜群です。
カーテンレールと、天井に設置したダクトレールやスポットライトも白でまとめ、一体感を演出しています。さらに天井下に設置した吊戸棚も白で統一。天井下はデッドスペースになりやすい場所ですが、ムダにすることなく収納として有効活用しています。
床には、オークの無垢フローリングを採用。
イカスミ色を塗装し、天井や壁とのメリハリが効いて空間をぎゅっと引き締めています。壁や天井を明るく、対して床を濃色にすると、重みが増してより天井を高く見せる効果があります。
またオークは、伸縮が少なく安定した材質であるとともに、その美しい木目も特徴です。
キッチンはL型タイプを採用。L型キッチンは、シンクとコンロ、冷蔵庫の動線が効率よく結べるため、調理作業のムダが少なくなります。
また扉カラーも木目調のダーク系と、周囲とのメリハリでインテリア効果の高いデザインがより際立っています。
壁には光沢のある白いタイルを貼り、高級感と清潔感を演出。汚れも付きにくく、意匠性とともに機能性も抜群です。
こちらは衣装ルームで、可動棚とハンガーパイプだけのシンプルなつくりですが、十分な収納力を確保しています。
衣裳ルームの対面には巨大な鏡を設置して、身だしなみもすぐにチェックできます。
トイレも全体的に白をベースとしながら床にはモルタル調のフロアタイル、そしてアクセサリー類にも黒やダーク系の色を配置してメリハリをつけています。要所に濃色を使うと、全体がぼやけることなくしっかりと引き締まった空間に仕上がります。
また便器を手洗い器付き一体型とし、吊り戸棚によって収納力を確保することで、空間をゆったりと広く使えるようになりました。
洗面所と浴室も全体的に明るく、清潔感の溢れる空間となっています。
全体的に膨張色の白をまとめて空間の広がりを演出し、要所に濃色を配置してメリハリをつけることで、見事に洗練された住まいとなりました。