もともとサービスルームを含めて3部屋+LDKだった間取りを、大きな1つのワンルームへリノベーションしました。大胆な間取りと、無駄を省いた無機質なデザインにより、アトリエの様な空間に仕上げています。
家具や雑貨などインテリア装飾が映えるリノベーションデザインは、とことん自分らしさを表現できる空間です。
玄関の横にあった1室の壁を取り払い、大きな土間スペースとなりました。外から続く開けた場所にはキャンプ用品やキャリーケースなど、外使用のものを気兼ねなく置いておくことができます。
壁にあるフックは自電車を飾り収納するためのフックです。重量に耐えうるため、壁を下地補強しています。自転車を床置きではなく壁に掛けておくことで、スペースの有効活用になり、かつ、インテリアを彩るアイテムとしても大きな役割を果たします。
土間からそのままキッチンへと繋がります。玄関と同じ階層にあるキッチンは、古民家の炊事場によく見られるスタイルであり、隠れ家レストランの様です。
間にある洗濯機置き場を壁で囲い、玄関からキッチンが死角になるように上手に設計されています。
玄関から正面に抜けると大きな住空間へと繋がります。繋がり廊下のみ無垢材フローリングを使用し、そこからまた1段下がった階層に住空間が広がります。
エントランスと廊下の中間に位置する高さに設計されていて、キッチンとの間にも段差があります。
水や油で汚れやすいキッチンフロアは玄関と同じ階層、タイルで統一し、リビングやベッドルームといった住空間と明確にすみわけしています。階層とフロアタイルを分けることにより、扉が無くても住空間は清潔感を保つことができ、よりリラックスした空間となります。
大きな住空間はエントランスフロアより1段明るい石調のタイルを採用しました。
天井は躯体を白に塗装することで高さを確保し、かつ、空間に広がりを見せています。
グレーと白で構成された部屋は、アトリエの様に家具や装飾によってインテリアに広がりが生まれます。明るいモノトーンはどんなテイストでもマッチするので、年代と共に趣味嗜好が変化してもそのまま違和感なく順応してくれます。
照明は白のライティングレールを定間隔に設置し、間接照明が優しく空間を照らします。
ペンダントライトやスポットライトなど、レール上にはどこでも好きな照明を増設でき、インテリアに合わせて簡単に照明を変えることができます。
真ん中にある扉は給湯器がある場所です。物件によっては取り外しのできない電気給湯器が置かれています。それを隠す扉として有効ボードを使用しました。
有孔ボードは、全面にある整列して空いた穴を活用して手軽に収納や飾りができるボードで、一部の壁に採用するのは人気のリノベーション手法です。
アトリエの様なシンプルな部屋の中で、一面の有効ボードが更にインテリアの幅を広げます。
3LDKだった1室を扉の無い大きなスタジオタイプへ大胆リノベーション。どこまでもオープンで風通しよく、広く繋がる空間に仕上げました。メインのリビング空間は徹底的に生活感を排除し、シンプルで清潔に。趣味嗜好に合わせてインテリアを楽しめる幅をもたせたデザインとなっています。日々の生活と人生を彩るアトリエの完成です。