色は白と黒のみで潔く。無駄な色味は必要なし。外から入る自然の光と風を生かし、クールでありがならも温かみを感じるリノベーションのご紹介です。
まずは玄関から。白い壁に黒のフロアタイル、廊下の各所にある黒の建具がコントラストとして強調されていて、直線が美しく家の構造を描き出します。フローリングには全面に無垢材のオークを敷き、天然の木が持つ木目と節目が優しさを与えています。
玄関左側には大きな収納スペースを作りました。
玄関と同じフロアタイルを敷きながらも段差を作り、居室と同じフロアレベルにすることで、扉を設けなくても一つの部屋として存在しています。壁に大量の可動棚を設け、様々なタイプの収納に対応できるようにしています。広さも充分にあるので季節物やスポーツ用品など、大型のものを収納する場所としても問題ありません。
玄関側の壁上部に黒の窓枠で室内窓を設けています。室内窓から光を通すことで、人の気配と温かみを感じ、部屋の中でも良いアクセントになっています。
収納スペースと隣接してベッドルームへ繋がります。収納スペースとの間にある黒の引き戸とライティングレールが単調になりがちな白い部屋の中でアクセントとなります。
ベッド脇に位置する壁に数センチの幅を持たせ、小物が置けるスペースを確保しました。
電気スイッチの横には電化製品を接続できるUSBポートが付いています。スマートフォンやスピーカーなど、最近はUSB接続の電子機器が増えています。ベッドサイドなどは一般的なコンセントよりも実用的です。
クローゼットルームと反対側はLDKへと繋がります。ベッドルームを真ん中に、生活しやすい導線を確保し、更に両側の引き戸を開け放つと、心地よい風の通り道ができる設計です。
こちらはLDKです。
天井は躯体現しをそのまま生かし、無骨でカッコよく。ライティングレールも黒で、等間隔に黒のスポット照明を設置しました。壁に沿うように敷かれたシルバーのダクトレールもむき出しなのが男らしく存在感があります。
キッチンの腰壁も黒で統一。白と黒で構成された都会的な部屋に、コンクリートの荒々しさがプラスされることにより、単調にならず、よりハイセンスな部屋へとグレートアップされています。キッチンカウンターはフローリングに合わせて木目の物を採用。都会的でクールなデザインに、日の光に照らされた無垢材が自然と暖かみをプラスして居心地の良い空間が完成しました。
バルコニー側には玄関フロアと同じタイルを敷き、インナーバルコニーに値する部分を作りました。日の光が入る部分に観葉植物を置いたり、室内干しの場所としても活用できます。
キッチン天板は黒、扉は白と、徹底的にデザインを統一しています。黒の壁に設置するコンセントプレートとスイッチは黒、白の壁に設置するコンセントプレートとスイッチは白。細かい部分にも手を抜きません。
キッチン奥にはパントリーを作りました。保存食材を保管する場所として大活躍のパントリー。冷蔵庫もパントリー内に配置し、生活感が表に出ないように工夫されています。
リビングドアは全面クリアガラスでオープンに。ドア枠は黒で引き締め、クリアガラスのでも存在感を感じます。日当たりの良いリビングから廊下にも明るさが届き、全体に光が行き渡る家になりました。
デザインは白と黒を基調にモノトーンで統一し、全体をスタイリッシュにまとめ、コンクリート現しや無垢材フローリングによる素材感でテイストをプラス。日当たりの良い部屋を生かし、差し込む光を家全体に広げる工夫と、風通しを良くする設計で、過ごしやすい家を実現しました。収納スペースも充分に確保し、生活感を見せずに快適に暮らせるリノベーションとなりました。