広い空間をより広く使えるように、廊下を造らない間取りとしました。無駄なスペースが無く各部屋が広がりを持つことにより、ここで過ごす時間と、そして心にも余裕が生まれます。
玄関入るとまず広い土間が広がっています。間仕切りを作らず、そのままオープンな空間です。エントランスフロアにはモルタル調のタイルを採用しました。
タイルの縁に色の濃淡をつけ、ランダムな色むらが自然な左官技術を演出します。重厚感がありクールな印象のエントランスホールとなりました。
広々とした土間には可動棚を設け、大量の靴を収納する場所を確保しました。この広さがあると、靴だけではなく、自転車やトランクケース、キャンプグッズやシーズンスポーツ用品など、外で使用するものを気兼ねなく置いておくスペースとして活用できます。窓もあるので湿気が籠る心配もありません。
エントランスから入って左側にあるのは、こちらも広い洗面室です。床はビニルシートで汚れが付きにくく安心です。洗面台もシンプルに。無駄のない整理された構造が美しく凛としています。
広い洗面室には後からサウナ室やエステマシンを設置する場所を確保しました。洗面台向かって左側には鏡シートを貼り、空間に広がりが生まれる他、自分磨きの場として活躍します。
浴室は元のサイズより大きなユニットバスを入れました。ジェットバス付です。隣接するリビングルームとの間は全面ガラス張りに。リビングを通して外の景色を眺めながら、ゆっくりとバスタイムを楽しむことができます。間に広いリビングを挟んでいるので、外から覗かれる心配もありません。
こちらはLDKです。向かって右側の室内窓から見えるのが浴室です。キッチンとの間にあった壁と取り外し、リビングドアも外すことで玄関から全てが一体化した空間となっています。LDKから玄関まで遮る壁がなく、風通しのよい家になりました。
フローリングは無垢材のメープルを採用しました。メープルは木材の中でも硬い材質が特徴で、ボーリング場でも使われるほど耐久性に優れています。また、すべすべとした木肌も特徴で、素足で歩くと心地よく感じます。メープルの無垢材にオイル塗装を施し、重厚感をプラスしました。壁や天井の明るい色とのコントラストがキレイに出ています。
壁とキッチン対面にあるカウンター台の腰壁には、アクセントで木パネルを採用しました。白く塗装した上にエイジング加工を加え、自然な経年変化を演出したパネルとなっています。フローリングの無垢材ともマッチし、カフェの様なオシャレで温かみのある空間となりました。
こちらはメインベッドルームです。奥がウォークインクローゼットスペースになっています。間に壁は設けず、ベッドルームから続いた空間にあります。
ハンガーパイプに服を掛けたときに隠したい幅のみ、壁を造りました。天井の梁と、ハンガーパイプ幅の壁が自然と空間を分ける役割を果たし、広々とした空間に2つの部屋がうまく共存しています。
廊下をなくし、間仕切り壁も極力省き、居室空間を広く作ったリノベーションでした。無駄を省くことでスペースに余裕が生まれ、居室を繋げることで光と風が通る心地よい空間となりました。窮屈を感じない、広々とした明るい家で過ごす日々は、気持ちにも余裕が生まれリラックスした日常となることでしょう。