単身女性のマンションリノベ計画です。
改修前は2LDK +和室だったものを、2LDK+W.I.C+ペットのお部屋(またはワークスペース)に変更します。
お仕事柄出張が多く、また衣装も多い方であるため、収納量の確保が第一の課題でした。
更に、第二の課題として、今後ペットを飼う予定があるため、ペットとの暮らしに対応できる動線や、内装仕様が必要でした。
そのため、まず玄関から入って右側の洋室をW.I.Cに変更し、更に主寝室、廊下へと繋がるように出入り口を設けました。これにより、帰宅をしてからの荷物の片付け、手洗スペースへの移動がスムーズになされるように計画しました。
隣接する主寝室は、できるだけ最小スペースで問題ないとのことだったため、ベッドとその周りの1人分の通路動線のみ確保し、極力コンパクトに抑えました。
ベッドのヘッドボードの当たる部分に各種コンセント、照明スイッチを設けた腰壁を作り、またペット部屋やLDKへと光と風が通り抜けるように建具を配置し、コンパクトながらも機能十分な部屋を作りました。
ペット部屋は、主寝室とリビングの間のスペースに設けました。主寝室の建具を開閉可能なルーバー仕様、リビング側の建具を大面積のガラス仕様とすることで、主寝室からは空調による快適な空気が流れ込み、またリビングからの採光を受けられる開放感のある構成としています。
飼い主と共に、ある時は広々としたLDKで過ごし、就寝中や外出時には専用のペット部屋で過ごしてもらうようにすることで、室内の壁や床の痛みを最小限に抑えられるようにしています。大面積のガラスが嵌め込まれたガラスの建具は、ペットの様子をリビングにいながらも伺いしれるようにもなっています。
LDKを含む、室内各所に施主様の好みのブルーベースの建具を入れ、更に各エリアごとに気分を盛り上げてくれるようなポップな壁紙を使用しました。
アクセントクロスを多用することにより、デザイン過多となりかねないが、ブルー系統でまとめたり、デザインの方向性をノルディック調に統一することで、不思議とバランス感の保たれた空間にしています。
バランス感を保つ仕掛けとして、ブルーベースの多い壁を優しく中和する、グレージュ系統の床材が隠し味として機能するようにしています。また、木質系フローリングは全て、傷や水濡れに強いペット仕様のものとしています。
ゲストルームとして残した、玄関左側の洋室は、ほぼ既存のまま残し(クローゼットは使いやすいよう改修、室内仕上げ変更)、それ以外の空間を収納力があり、回遊性のある間取りに変更することで、意匠や機能が共に施主様にフィットした、リノベーション住宅ならではの改修ができあがりました。