設計の最初に、参考にしたいイメージを拝見。ヴィンテージの少し赤み掛かったブラウンとオフホワイトで構成された、渋めで色気のあるイメージでした。あの何とも言えないブラウンの格好良さが映えるお家にできればと思い、今回のリノベーションに挑みました。
今回、コンセプトになるヴィンテージ系のブラウンに近しいドアが求められました。最近主流のシート貼りのドアでは本格感が出ないため、ちゃんと木の質感が伝わるメーカー製のドアから、近しいブラウン色を選定しました。
また、クラシックな見た目が印象的なルーバータイプのクローゼットドアも、目を惹くポイントになっています。
キッチンは、天板やパネルの光沢感が目立たず、空間に馴染むものを選定しました。床タイルのグレーと合わせて、モノトーンでスッキリとした空間の印象となり、またヴィンテージ系の家具を置いてもイメージを壊さないものになりました。
玄関土間からダイニングキッチンに掛けて、見切材を入れずに、ひと続きのタイル貼りで構成しました。リビング・寝室は敢えてタイルカーペットとし、今後お客様自身での張り替えが容易にできる様に計画しています。
フロアタイルとカーペットを繋ぐ見切り材は真鍮の素材で、高さの違う床材を全てフラットに納める様、見えない部分ではありますが、緻密な設計・施工を行なっています。
元々リビングと寝室は、ガラスパーテーションで区切ることを考えていましたが、最終的には家具で仕切り、今後のレイアウト変更にも対応しやすい様な、ワンルームの形としました。
全体のコンセプトに合う様に、スイッチとコンセントはパナソニックのクラシックシリーズを選定しています。
今回のコンセプトに合うリビングのブラケットライトは、施主様の支給品で、これによって空間の質感がグッと上がります。今後、カーテンボックスの中に間接照明や、キッチン上のペンダント照明などをお客様自身で設置される予定です。