以前は、大阪在住であった施主様は、転勤で東京への引っ越しに伴い、将来のリセールの可能性も考え、戸建てではなくマンションでの新居購入を検討しておりました。また、お子様の教育環境も考えて、近隣に小学校があることも条件のうちに考えておられました。
旧耐震基準のマンションではありましたが、管理体制良好、耐震適合証明も出ている物件、なにより、目の前に小学校があるということで、こちらのお部屋となりました。
施主様は当初、あまり内装仕上げにこだわりはありませんでした。ごく普通のこだわりでした。
しかし実際に、いざ設計・施工を始めますと、最初に叶えたいとおっしゃっていたこととは、仕上がりはかなり変わっていきました。書斎や収納スペースへのこだわりが、どんどんと強くなっていきました。
キッチンは、対面型をご希望でしたので、L型のキッチンを採用して、調理スペースを確保しました。
施主様のお人柄やご職業をお伺いし、知的で、上品な、几帳面な、というキーワードを念頭にプランニングや仕上げの選定を行いました。全体の基調色となる白いクロスや、LDKのグレーのアクセントクロス、オークのフローリングに現れているかと思います。
ウォークインクローゼットの柄ありのアクセントクロスは、施主様たちのこだわりです。
目立たない箇所に、敢えてアクセントクロス仕上げとするのは、奥様のご性格ならではと思い、設計スタッフとしてはポジティブに受け止めて施工実施に至りました。
既存の間取りは、共用廊下側に2部屋ありましたが、2部屋+書斎+ウォークインクローゼット(書庫)に分割して、ご主人様のリモートワークと大量の本が収納できるようにしました。
施主様は前に述べたように、大阪に在住でして、ご購入前のお部屋の内見・契約日以外は、基本的にリモートでのお打ち合わせ実施となりました。リモートでの打合せでも、きっちりと設計が仕上がるという例としては、面白い事例と感じております。