中古マンションを購入する場合にまず気になるのは仲介手数料ではないでしょうか。
仲介手数料が高いと、それだけでマンションの購入に困ってしまう人もいます。
ただ、仲介手数料というのは無料になるケースもありこの方法は必ず覚えておきましょう。
この記事では、中古マンションの仲介手数料を無料にする方法をいくつかご紹介します。自分がチャレンジできそうなものはぜひ試してみてください。
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中古マンションの仲介手数料が無料になる3つのケース
仲介手数料とは、売主側からするととても大切な収入源です。
しかし、必ずしも仲介手数料がかかるというわけではなく、無料になるケースもいくつか存在します。
以下で無料になるケースについて詳しく見ていきましょう。
2. 中古マンション購入+リノベーションのセット販売で無料提供
3. 不動産会社への交渉がうまくいく
1. コスト削減を実施し仲介手数料無料サービスを提供
不動産会社が事業運営において、コストを削減している場合、仲介手数料が無料になる事があるのです。
不動産会社は物件の売買業務以外にも物件の広報活動や事務的作業など、多岐に渡る業務を行っています。
そのため、事業運営の中でかかるコストを回収するために仲介手数料が高額になります。
しかし、不動産会社によっては人件費の削減やリソースの集中により、事業運営にかかるコストを削減できている会社も多いです。
その場合、仲介手数料が無料になるケースがあります。
≫≫【東京編】中古マンション購入時の仲介手数料無料会社おすすめ3選
2. 中古マンション購入+リノベーションのセット販売で無料提供
中古マンションを購入すると同時にリノベーション工事を行うことで、中古マンションを仲介手数料無料で購入することができます。
全ての物件ではありませんが、物件・エリア・面積・価格等を広い選択肢から選ぶことができるのがこの方法のメリットです。
また、リノベーション会社に発注することで、仲介手数料での利益を必要としないため仲介手数料が0円になることもあります。
ただし、中古マンション購入と同じタイミングでリノベーション工事を発注することが条件であることを忘れないようにしましょう。
同時に発注することで、中古マンションとリノベーション工事を同時に行え、購入に関する連絡コストを減らすことができます。
本来であれば、複数の会社の担当者と連絡を取りながら発注する必要がありますが、1つの窓口でリノベーションされた中古マンションを購入できるためコストの削減が可能です。
3. 不動産会社への交渉がうまくいく
また、不動産会社に仲介手数料の値引き交渉を行うこともできます。
仲介手数料を値引きすることができれば、その費用を設備投資等に当てることができるため大きなメリットとなるでしょう。
しかし、気を付けるべきポイントもあるためご紹介します。
■| 不動産会社との関係を良好に
■| 値引き交渉は慎重に
■| 自社物件を紹介してもらう
値引き交渉をする場合は契約前に
1つ目のポイントは値引き交渉をする場合は契約前にすることです。
不動産会社は、契約する段階で仲介手数料を決定する必要があるので、値引き交渉をするなら契約前にする必要があります。
そして、値引き交渉に対応していない不動産会社では嫌な顔をされるかもしれませんので、仲介手数料割引や無料を売りとしている不動産会社を選択することも重要です。
不動産会社との関係を良好に
2つ目のポイントは不動産会社との関係を良好に保っておくことが必要です。
家電量販店での値引きのように、他社と比較しての値引き交渉は不動産会社との関係を悪化させてしまうかもしれません。
そのため、良好な関係を築いたうえで値引きを提案してみましょう。
値引き交渉は慎重に
3つ目のポイントは値引き交渉は慎重に行うことです。
不動産会社にとって、仲介手数料は大事な収入源ですので、仲介手数料以外に大きな収入源をもっていない会社にとっては嫌な印象を感じさせてしまうかもしれません。
そのため、値引き交渉をしたことで、サービスの質の低下や対応の遅れが発生する場合もあるため注意が必要です。
自社物件を紹介してもらう
他にも、不動産会社から自社物件と呼ばれる物件を紹介してもらう方法があります。
自社物件は、中古マンションを探してもらっている業者が保有している物件を紹介してもらうというパターンです。
このパターンも、仲介に当てはまらないため仲介手数料が無料になります。
本来、業者との取引の場合、契約書や重要事項説明等の書類を作成してもらうことができます。
しかし、自社物件の場合は個人が所有しているため、選べる物件のバリエーションが減ります。
そのため、購入したい条件に合致した物件を見つけるために調べるコストがかかるのです。
更に、リノベーションが行われていない物件であれば問題ありませんが、業者は「買取再販」といった個人から築年数が経っている物件を安いコストで購入し、リノベーションを行った綺麗な物件に利益を乗せて再販するパターンが多いです。
このパターンでは既にリノベーションされた物件を購入するため、自分の求める内装がある方にはおすすめできません。
急いで家を探している方にはおすすめですが、一般的な中古住宅に比べてコストが高いため注意が必要です。
仲介手数料を無料にできる理由
仲介業者は仲介手数料によって利益を出し、事業運営を行っています。それではなぜ、仲介手数料を無料にできるのでしょうか?
仲介手数料の仕組みを知ることで、その理由が分かります。詳しく見ていきましょう。
◉ 仲介手数料無料で差別化を図る会社が増えている
仲介手数料の仕組み
仲介手数料とは、不動産会社が売主と買主の間で仲介する際、契約が成立した時に成功報酬として支払われるものです。
その成功報酬に含まれる業者の仕事とは、何が含まれるでしょうか?大きく分けて3つの仕事が含まれます。
それぞれ見ていきましょう。
≫≫ 中古マンション購入で支払う仲介手数料の相場と無料にする方法を解説
■| 売主と買主間の交渉
■| 契約書などの書類作成
現地案内及び物件紹介
物件を購入する際、希望する条件を仲介業者に提示して、物件探しを代行してもらいます。
仲介業者は、希望する条件に合致する仲介可能物件を自社の保有するリストから選び買主に提案します。
リストに合致する物件が無い場合等は、希望の条件に合致する売主を募集したり他の業者のネットワークを使って物件を探すこともあります。
そのため、コストをかけて物件を選択肢、買主の条件に合致する物件を適切に探し、提示した物件に希望があれば現地の案内も行ってくれるでしょう。
売主と買主間の交渉
仲介業者は、利益を多く得たい売主とできるだけコストを抑えたい買主の間に立って交渉を行います。
売主も買主も不動産売買については知識が劣るため、お互いの希望を市場の相場に合わせた形で交渉を成立させることが必要です。
そのため、不動産のプロである仲介業者が仲介することで、売買を成立させられるようになります。
現地案内及び物件紹介
物件にローン返済を保証するための抵当権などが設定されていた場合、それを外して販売できる物件として買主に渡す必要があります。
その作業にかかるコストは仲介業者から売主に請求されるため、買主が負担する費用はありません。
そして、売買が成立したときには売買契約書を作成する必要が出てきます。
そうした書類を作成したり、所有権移転登記を司法書士に依頼してくれる業者もあります。
しかし、移転登記に関しては仲介手数料とは別に費用が発生するため注意が必要です。
これらの書類作成手続きに対して、事務手数料として仲介手数料を支払います。
その際、賃貸や売買などの契約が成立した時のみ、仲介業者は成功報酬を受け取ることができるという特徴があるのを理解しておきましょう。
仲介手数料の金額は上限が設定されている
日本において、仲介手数料の上限額は不動産の仲介業者や不動産業務に関連する取引を規制する法律である宅建業法によって設定されています。
つまり、仲介手数料がゼロであっても宅建業法に違反することはありません。
一部の悪質業者は仲介手数料の上限額を請求した上で、別の料金を上乗せ請求することで更に料金を取ろうとする業者もいるため注意が必要です。
仲介手数料の支払い方法
また、仲介手数料は金額が大きいため「契約時と物件の引き渡し時に半分ずつ支払う」、「引き渡し時に一括で支払い」、「契約時に一括で支払い」の3つの支払い方法を選択することができます。
支払い方法は不動産会社が決めることが一般的であるため、支払い方法の変更は不動産会社に相談する必要があります。
仲介手数料の相場と取引形態
ほとんどの物件は「(物件の購入価格×3%+6万円)+消費税」の計算で手数料の価格を決定します。
また、仲介手数料は仲介契約時のみ発生します。中古マンションの購入時は、書類や広告に記載されている条件をしっかりと確認しましょう。
物件を取引する場合の取引方法は3つあります。
①売主と直接契約する場合 | 物件の所有者と買主が直接取引を行うため、仲介手数料は必要ありません。 |
②業者が代理で取引する場合 | 売主を代行して業者が取引を行います。この場合は買主が仲介手数料を支払う必要がありません。 売主は仲介手数料や成功報酬を支払う可能性がありますが、買主は売主と直接取引しているのとほぼ変わらないと言えるでしょう。 |
③仲介業者に依頼して取引する場合 | 売主が業者に依頼して買主を見つけ出す、または買主から依頼を受けて物件を紹介するパターンが仲介と呼ばれます。 |
仲介手数料無料で差別化を図る会社が増えている
業者のなかには「仲介手数料無料」で他社と差別化する会社が増えているといいます。
仲介手数料無料の場合、仲介業者は取引を成立させたときの成功報酬を受け取らずに利益を出すことになります。
物件を購入する人からするとうれしい話ですが、取引を成立させたときの成功報酬を受け取らずに不動産会社はどうやって利益を出しているのでしょうか。
先述したように、仲介手数料はゼロでも法律上問題はありません。
そのため、仲介手数料を値引きしたり、無料にしたりして他社と差別化を図ろうとしているのです。
仲介手数料を無料にできる仕組みは2つあります。
①売り手から仲介手数料を受け取る場合 | 買主と売主が同じ不動産会社で取引する場合、売主から仲介手数料を受け取ることで買主は仲介手数料を実質無料にすることができます。 |
②コストを削減している | 仲介業者は仲介手数料によって、利益を出しているため仲介手数料を下げれば下げるほど利益が減ってしまいます。 |
しかし、不動産会社が効率的な事業運営及び事業コストを削減することで、仲介手数料を安くすることや無料にすることができます。
仲介手数料無料の注意点
仲介手数料無料という誘い文句につられ、デメリットに気づけない場合もあります。
仲介手数料無料であるにも関わらず、物件価格の上乗せや仲介手数料以外の名目で手数料が違法に取られていないか注意しましょう。
◉ 仲介手数料が物件価格に上乗せされている場合がある
◉ 仲介手数料以外の項目で差し引かれていないか確認する
全物件が仲介手数料無料ではない
中古マンションの全ての物件が仲介手数料無料ではありません。
先述したように、仲介手数料は不動産会社の利益元であるため、手数料完全無料は不動産会社にとって利益が減るリスクを抱えることになります。
そのなかでも「売主が不動産会社である」場合は仲介手数料が無料になる事が多いです。
そのため、仲介手数料を値引きすることはできても、完全無料にすることは難しいと考えておきましょう。
売主が不動産会社であるパターンや紹介したパターン以外で無料になる場合は、サービスの質が低下するリスクも考えられます。
サービスと料金で比較して最終的に決断するようにしましょう。
仲介手数料が物件価格に上乗せされている場合がある
長期間買手が見つからない物件の場合、物件価格に仲介手数料を上乗せしている場合があります。
業者は売り手に対して値下げ交渉をし、買手には値下げ前の売価で販売することで業者が差額分の利益を得ることができるのです。
物件価格に仲介手数料を上乗せしているにもかかわらず、仲介手数料無料と提示した上で販売することができるため業者にとってメリットとなります。
この場合、国土交通省が運営するデータベースなどを利用し、周辺相場を調査することで、仲介手数料が上乗せされているか確認することできます。
仲介手数料無料という条件に舞い上がるのではなく、しっかり業者と相場を調べるようにしましょう。
仲介手数料以外の項目で差し引かれていないか確認する
仲介手数料をきちんと支払う物件の方が信頼性が高い場合もあるでしょう。
仲介手数料の仕組みを理解している悪質業者が、仲介手数料と別の名目で手数料を請求し、利益を得ようとする場合もあります。
これは違法行為にあたります。そのため、仲介手数料以外の項目で怪しい請求が無いかきちんと確認することが必要です。
また、仲介手数料の他に支払う必要がある手付金についても気をつける必要があります。
手付金は、買主が売主に対して支払う必要がある費用で売買の契約が成立した際に支払います。
売買の契約が締結されたこと、そして売買の契約が破棄された場合の料金として売主が回収するのです。
手付金は、普通購入価格の5〜10%を支払います。そして、手付金は現金で支払うか住宅ローンに含めて支払うことになります。
その場合、後に手付金は返ってきます。支払う必要がある費用なのか、不当に請求されている費用なのか適切に判断できるようにしましょう。
仲介手数料無料会社の選び方
先述したような悪徳業者にひっかからないために、仲介手数料無料会社の選び方を紹介します。
◉ 仲介手数料が収入源としていない会社
◉ 問い合わせ時の担当者のレスポンスの速さ
会社の口コミをチェック
仲介手数料は不動産会社にとって大きな利益となるため、
自分で仲介手数料の金額を計算できるようにしておくことや会社の口コミをチェックすることが重要です。
仲介手数料で差別化するために仲介手数料無料を売りにしている業者は、サービスの質が悪いことも多く会社の口コミはとても参考になります。
不動産の購入は人生で一番大きな買い物となる可能性があるため、質の悪いサービスや物件を購入しないようにしましょう。
そのために信頼できる不動産会社かどうなのかを事前に口コミでチェックする必要があります。
≫≫良い口コミのある東京の リノベーション会社10選! 見つけ方や選び方を徹底解説
仲介手数料が収入源としていない会社
仲介手数料を収入源とせず、他の部署の利益によって仲介手数料無料を実現している業者もあります。
新築戸建て物件の販売が多い業者などは、売主である住宅販売会社からの広告宣伝費や販売協力費が収益として得られるのです。
そういった場合、手数料無料を売りにすることで、多くの契約を成立させることができ不動産会社にとってもメリットがあります。
収益源が仲介手数料以外にある業者かどうかは、大事な判断基準となるでしょう。
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問い合わせ時の担当者のレスポンスの速さ
問い合わせ時にレスポンスが速い業者は、売主と買主を大切にしている業者といえます。
このような業者の場合、仲介手数料を売りにしていても適切な販売をしている優良業者の可能性が高いでしょう。
中古マンションの仲介手数料無料まとめ
仲介手数料は宅建業法によって上限が設定されていますが、条件によっては無料になります。
「売主から仲介手数料の上限額を受け取っている」場合と「不動産会社の自社物件を紹介してもらう」場合など、紹介した方法で適切に中古マンションを購入しましょう。
仲介手数料は不動産会社にとって大きな収益源であるため、仲介手数料無料はコストがかかるものの買主にとっては魅力的な条件です。
しかし、物件価格に仲介手数料を上乗せしたり、仲介手数料と別の名目で手数料を違法に請求してくる悪徳業者には注意が必要となります。
信頼できる業者と取引をして、安く中古マンションを購入しましょう。