東京都で中古マンションを探していると、どのエリアが自分の家庭に合っているか分からない人も多くいるでしょう。
学区や通勤先にアクセスのよいエリアなど、人それぞれ希望するエリアは異なりますが、ファミリー層や単身者、資産として購入など保有する目的により合うエリアが存在します。
それぞれ目的別に東京都で中古マンションを購入する際に、おすすめなエリアを解説していきます。
東京都内の中古マンションの相場比較、これから探す人に分かりやすいポイントなど紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
【目的別】東京都の中古マンションおすすめエリア
東京都で中古マンションを購入する目的別に、おすすめなエリアを紹介します。
希望のエリアだけではなく、なぜ中古マンションを購入するのか意図を明確にすることで、エリアを選択しやすいです。
ファミリー向け・単身者向け・資産保有目的と3つのパターンに分けているので、自分に合っているエリアを見つけてみましょう。
– 単身生活向けにオススメエリア
– 資産価値が下がりにくいエリア
ファミリー向けのおすすめエリア
ファミリーにおすすめなエリアは、なんといっても子育て環境が充実しているかが大きなポイントです。
一般的にいわれている人気のエリアが必ずしも子育てに向いているとは限りません。
ファミリーが重要視しなければならない点は、アクセスの良さだけではなく自治体による子育ての支援制度がどれだけ充実しているか、保育園や幼稚園への待機児童の少なさ、そして治安の良さがあげられます。
そのほかに公園や総合病院が付近にあるかなど周辺環境も大切です。
大人にとって憧れの地域もありますが、子育てをするにあたって普段の生活を思い浮かべて、どういう環境なら住み心地がよいか考えていきましょう。
府中市
府中市は新宿方面へのアクセスの良さで通勤や通学には不便がありません。
共働きの家庭や子どもが高校生などさまざまな場所に行く人が多い家庭であれば、アクセスの良さは非常に大切です。
小さな子どもがいる家庭にもおすすめできる点は、公園の数が豊富で市内だけでも350ヶ所ある点です。
競馬場や競輪場のある府中市ですが、刑法犯罪発生率は東京都の発生率を下回っているため、治安の良い街です。
子育て世代のファミリー層が多く住んでいる地域なので、家族ぐるみで付き合いができる可能性もあります。
ファミリー層は周囲に同世代の子持ち世帯がいると助かる点も少なくないでしょう。
江戸川区
江戸川区は独自に子育て応援サイトを作成しているので、困りごとがあれば一つのページで役立つ情報を検索できます。
江戸川区独自の制度として「保育ママ」制度があります。
仕事や病気などで日中に家庭での養育が困難な0歳児がいる家庭の保護者に代わり、「保育ママ」が家庭的な環境の中で、愛情深く保育してくれる制度です。
保育園や幼稚園にも預けられない人は検討してみる価値があります。
また、どの駅にもある程度スーパーや買い物をする施設が揃っています。
大型ショッピングセンターは少ないですが、日常的な買い物はほとんど区内で済ますことができます。
荒川区
荒川区は都内で7番目に犯罪発生率が低く、治安が良く子育てがしやすい地域です。
犯罪を減らすための施策として、街頭に防犯カメラの設置をすすめています。
街中に防犯カメラがあると、事件や事故があれば証拠を見つけやすくなるうえ、犯罪の抑止力に繋がり安心できます。
子育て面では、「あらかわキッズマザーズコール24」と呼ばれる24時間保育士の相談のできる制度が存在します。
妊娠中から18歳未満までの子どもがいる家庭の保護者が対象です。
育児や教育に関する悩みは尽きず、時間を問わず考えてしまうものですが、24時間365日受け付けているので、親族に相談ができない内容でも気軽に相談ができます。
単身生活向けにオススメエリア
単身生活に向いているエリアはなんといっても買い物や飲食街、勤務先など中心部へのアクセスの良さではないでしょうか。
路線が一本だけではなく、複数あると平日や休日など時間帯を気にせず出掛けられます。
毎日通勤をするなら、負担にならず危険ではない通勤経路の確保が大切です。
女性の一人暮らしには治安の良さも選択するうえの必須条件に入ります。
また、周辺の住環境を詳しくチェックしておきましょう。
武蔵野市
武蔵野市の人口は2017年時点で約14万人と、面積と比例しても人口密度が高い市ではありません。
武蔵境駅周辺はイトーヨーカドーなどの総合複合施設やチェーンの飲食店、スーパーが複数あるため、最寄り駅から移動をせずに用事を済ませることが可能です。
電車は渋谷・新宿・池袋へはそれぞれ30分前後で着くので、出掛ける際にも便利な立地です。
衣類や雑貨など吉祥寺へ買い物に行く際には、電車で数分とアクセスがしやすい立地ですが、武蔵野市自体は治安が良く落ち着いている自然に恵まれたエリアです。
居酒屋はあまり多くはありませんが、その半面夜になると静かに過ごせます。
駅前の商店街は絶えず電灯がついているので、帰りが遅くなっても暗い夜道を帰るような心配がありません。
世田谷区
世田谷区は東京都で地価が高く「高級な街」といった印象をもっている人は少なくありません。
人口は東京23区で最も多く90万人を超えていて、その中でも20〜40代の働き盛りの年代が5割近く占めています。
JRや東京メトロは通っていませんが、京王電鉄・小田急鉄道・東急電鉄3社の私鉄が8線も通っているのでアクセスには困りません。
全体的に治安は良く、一人暮らしでも比較的安全に過ごしやすい地域です。
家電量販店やニトリなど、一人暮らしには必須の家具家電を揃えるために必要なお店も揃っています。
また、公立公園の数が都内トップのため、ペットを飼っている人は自然の中の散歩や、スポーツ施設が充実している公園ではアクティブな休日を過ごせます。
目黒区
目黒区は高級な物件が多く、閑静な住宅街で落ち着いた環境なので一人暮らしでも住みやすさを感じられます。
地価が高いため、家賃や中古マンションの価格は東京都のほかのエリアと比較をするとネックになりがちですが、その分住める人は限られます。
交通のアクセスは非常によく、歩いて恵比寿までいける距離です。
電車は日比谷線の始発駅のため、満員電車になる時間帯でも座れる可能性があります。
目黒区は飲食店が多い地域と高級マンションがある地域、自然の中でゆっくり過ごせる地域が存在するので、自分に合った都会の過ごし方ができる数少ないエリアです。
資産価値が下がりにくいエリア
ここ近年で中古マンションの価格は上昇しており、資産として保有している人が数多く存在します。
賃貸マンションで毎月賃料を支払っているなら、資産価値が下がらないエリアの中古マンションを購入し、家賃の代わりにローンを返済していくという手もあります。
資産価値が下がらなければ、引越しをする際に売却をすると得になり、売却をせずに保有しておけば家賃収入を得られます。
特に東京は物件の数が全国に比べ豊富な点や、上京してくる人口が一定数いるので、賃貸マンション経営にも向いている地域です。
江東区
江東区は東京都で人口の増加が著しいエリアです。
大規模な工場が密集していた地域ですが、それらの工場が郊外へ移転したことで跡地に大規模な高層マンションが建設され、人口の増加を加速させています。
単身者の割合は全国平均に比較をすると10%以上も高いですが、東京都の平均よりは少し低く単身者にもファミリー層にも人気のエリアです。
直近10年の間に地価は高騰を続け、地価公示価格は約40%、取引価格は約2倍もの伸びをみせています。
都心へ距離が近く、どの層でも住み心地の良さを感じるだけではなく、今後に大きく期待ができるエリアです。
江東区の中でも坪単価が平均より低い地域があるため狙い目です。
多摩市
東京都心まで電車で約30分とアクセス良好ながら、豊かな自然と快適な都市生活の調和がとれている街です。
近年はテレワークやITツールの進化により毎日の通勤の必要がなくなった人が多く存在するため、多摩市は東京都の中でも郊外の需要が高まっています。
中古マンションの売買相場はここ1年で上昇しているので、駅近エリアは特に通勤を必要としている人へも需要が高く、価格は安定すると予想されています。
売買相場は上昇をしていますが、東京都内ではリーズナブルな物件が多い点も特徴です。
万が一、資産価値が下落したとしても、支払う費用が少なければ少ないほど不安が減ります。
中央区
銀座や日本橋など商業施設やオフィスビルが有名な中央区は、臨海部でタワーマンションの建設などが活発に行われ住宅地としての一面も見せています。
小伝馬町や勝どき、日本橋や銀座は10年前と比較をして中古マンションの価格が1割程度上昇しています。
新築時と比較をした上昇率なので、築10年以内の中古マンションは平均的に10%前後下落するため同築年数の物件と比べ20%の資産価値を保っているといえます。
築年数だけではなく、資産価値に大きく影響をするポイントは立地です。
築古の中古マンションでも、定期的に修繕工事が行われており、共用設備など綺麗に管理されている物件は購入を検討してみてはいかがでしょうか。
東京都内の中古マンション相場比較
東京都の中古マンションを目的別におすすめのエリアで確認したあとは、相場を比較していきましょう。
実際、東京都内に住んでいる人も現在が賃貸物件なら中古マンションの売買価格を詳しく知らない人も少なくないはずです。
相場から購入価格の目安が分かれば、資金計画を立てやすくなります。
– 住みたいエリアの価格が高い場合の対策
【最新版】東京23区中古マンション相場価格トップ5
参考として、東京23区の中古マンションで市場相場が高い順に第5位まで紹介します。
港区 8,075万円 | 1位 |
千代田区 6,736万円 | 2位 |
渋谷区 6,006万円 | 3位 |
目黒区 5,142万円 | 4位 |
中央区 5,093万円 | 5位 |
全国的にもトップを誇る相場価格が東京都の23区です。
住みたいエリアの価格が高い場合の対策
もし、希望のエリアの中古マンションが予想している価格より高い場合、そのエリアを諦めるしかないかと言えばそうではありません。
一般的に中古マンションは築年数が浅いほど価格が高いので、築年数が経過している物件の購入を検討してみましょう。
しかし、築古の中古マンションならなんでもよいわけではありません。
きちんと管理がされていて高級感と最新設備が整えられているヴィンテージ物件をおすすめします。
利便性の高いエリアに建設されていて、デザイン性に優れている物件は今後資産価値が上がる可能性があります。
見た目だけで購入してしまうと後悔するかもしれないので、耐震性や周辺環境、メンテナンス費を把握しておきましょう。
また、不動産会社に希望のエリアで穴場物件がないか常に聞いておくことも大切です。
物件は日々動きがあるので、1日前に確認した物件と違う物件がでてくる状況はどこの不動産にも日常的に起こります。
中古マンションを購入してリノベーションを検討されている場合は、中古マンションの購入でかかる仲介手数料が無料の業者を選択することで費用を抑えられる可能性があるのでオススメします。
【東京都】中古マンション購入時の仲介手数料無料会社おすすめ3選
人気エリアで中古マンションを購入するならヴィンテージがおすすめ
東京で中古マンションを探す際のオススメポイント
東京で中古マンションを探す方法が分からない人に、重視するおすすめのポイントを紹介します。
– 新耐震基準が適用されている物件なのか確認する
– 仲介手数料が無料な会社に依頼する
リノベーション向きの物件かどうかを確認する
中古マンションは軽微な工事を含めほとんどの物件がリノベーション必須です。
リノベーション済みの物件は販売価格に工事費用が上乗せされているので、あまりおすすめできません。
希望のエリアで自分好みの中古マンションを購入するなら、要望する工事内容が行える物件かどうか必ず確認をしましょう。
もしリノベーションが可能な物件を探すのが難しいという方は、ワンストップリノベーションを提供している業者に依頼することをオススメします。
【東京編】ワンストップリノベーション会社7選をランキング形式で比較!
リノベーション向き物件の選び方から見分けるポイントや探し方まで解説
新耐震基準が適用されている物件なのか確認する
新耐震基準は令和4年時点で築年数が41年以内の物件であれば、基本的に適用されている可能性が高く、震度6強〜7程度の大地震でも建物が倒壊しないように定められています。
日本は地震大国のため、いつ大きな地震が起こるか予想ができません。
建物自体が完全に倒壊しなくても、地震によって部屋の家具や家電が倒れる可能性も耐震基準が関係します。
物件の揺れをいかに少なくする耐震補強がされてあるか確認をすることが大切です。
中古マンション選びで気になる耐震基準!過去の被害状況から選び方を解説
仲介手数料が無料な会社に依頼する
中古マンション購入時に不動産会社に物件を紹介してもらい購入をすると、仲介手数料を支払う必要があります。
仲介手数料とは、物件の購入価格に対して3%+6万円(+税)と宅建業法で定められているため、3,000万円の物件を購入した場合は、105.6万円です。
仲介手数料を値引きしてくれる会社も存在しますが、不動産会社は仲介手数料を利益として経営しているため、むやみやたらに値切り交渉をすると関係性が悪くなり最終的には物件を紹介してもらえなくなる可能性があります。
もし、仲介手数料を節約したい場合は、はじめから無料と謳っている会社に物件探しを依頼しましょう。
中古マンション購入と同時にリノベーションを依頼すると、リノベーション以外で利益を出す必要がないため、仲介手数料を無料にしてくれる会社です。
中古マンション購入で支払う仲介手数料の相場と無料にする方法を解説
まとめ
この記事では、東京で中古マンションの購入を検討している人に向けて、目的別におすすめのエリアを紹介しました。
ファミリー層や単身者、資産として保有する人など、購入する目的でおすすめのエリアが分かれているので自分に合ったエリアを判断しましょう。
また、中古マンションを探す際のポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。