築年数の経過した物件では、設備面や建築物自体の修繕を実施しなければいけません。
そんな時の対策として考えられる方法が、「リノベーション」か「建て替え」の実施です。
どちらもメリット・デメリットを持っているため、なかなか判断が難しい場合もあるでしょう。
今回の記事ではそんな2つについて、比較した内容となっています。
また「スケルトンリノベーション」についても触れますので、一読いただければどちらを選択するのかの判断材料になるはず。
ぜひ最後までご覧ください。
リノベーションをセットにした方がお得！
リノベーションと建て替えの違いとは？【費用や工程】
まずは、「リノベーション」と「建て替え」の違いについて、以下の内容に分けて確認していきましょう。
– リノベーションと建て替えの工程による違い
– スケルトンリフォームもある
– スケルトンリフォームと建て替えの違い
リノベーションと建て替えを比較した時の費用の違い
費用については、一般的にリノベーションの方が比較的安価に実施することが出来るでしょう。
一般的な坪単価の目安としては、以下の通りとなります。
| リノベーション | 建て替え |
 |  |
| 10〜73万円／坪 | 40〜90万円／坪 |
また、2つの作業に共通して、仮住まいのための費用や、登記等の諸費用が別途発生します。
しかし、価格目安に幅があることからも分かるように、改修の内容によって変動しますので、一概にどちらの方が安いとは言い切れないでしょう。
まずは、ご自身の求める内容に対する見積もりを確認してみましょう。
リノベーションをセットにした方がお得！
リノベーションと建て替えの工程の違い
工程に関しては、以下のように2つの方法で大きく異なります。
| リノベーション | 建て替え |
 |  |
| 既存の基礎は残したまま、部分的に改修を施す。 | 既存住宅の基礎を無くし、新たに作り直す。 |
比較した際、建て替えの方が作業工程としては圧倒的に多くなるでしょう。
工事期間の目安についても、リノベは3カ月以内に終わることが一般的である事に対し、建て替えの場合や約6カ月程度と倍近い期間を要します。
しかしながら、建て替えは新築同様の手間が掛かる分、理想の住宅を手に入れることが可能でしょう。
スケルトンリフォームもある
過去の事例を調べていると、「スケルトンリノベーション／リフォーム」という施工を目にすることも多いでしょう。
こちらは簡単に言うならば、「既存住宅の骨組み以外に対して手を加える」ということです。
リノベーション以上、建て替え未満といったイメージが分かりやすいかもしれません。
スケルトンリフォームと建て替えの違い
建て替えの場合は説明したように、基礎部分を解体した上で作業を開始しますので、文字通り新しい住宅を建てるイメージとなります。
しかし、スケルトンリノベーション／リフォームの場合は、基礎部分及び柱や床といった、「住宅の骨組み」部分は残した上で、全面工事を行います。
それではこれら2つの費用、工程についてはどのような違いがあるのでしょうか。
それぞれ確認していきましょう。
費用面
基礎から新しい住宅を作る建て替えと比較して、骨組みを残すスケルトンリノベーション／リフォームの方が比較的費用を抑えて実施出来ることが多いでしょう。
しかし、スケルトンリノベーション／リフォームは年月が経過している物件であるほど、想定外の出費が発生するケースも少なくありません。
結果的に当初の予定よりも高額となる場合がありますので、慎重に比較する必要があるでしょう。
工程面
スケルトンリノベーション／リフォームの工事期間は、一般的に3カ月〜5カ月程度が目安となっております。
工程数も建て替えと比較した際、骨組み自体は残すためその分の工程は少なくなります。
しかし、工事内容によっては建て替えと同程度の期間を要するケースもあります。
骨組み以外は建て替えるという意味では、そこまで大きな差は無いと考えてもいいでしょう。
≫≫ リノベーションとリフォームの違いとは？メリット・デメリットから費用相場まで解説
リノベーションと建て替えの判断する基準
リノベーションか建て替えのどちらを選択すべきか、迷ってしまう方も多いでしょう。
ここからは、それぞれの判断基準について解説していきます。
– 建て替えの判断する基準
リノベーションの判断基準
一般的に、改修工事を考えるべきケースとしては、以下のような状況があげられるでしょう。
- 今後長期間住むか分からない
- 耐震面等の問題が無い
- 予算を抑えて実施したい
- 将来的に2世帯住宅にするかもしれない
やはり予算面の問題は大きいですが、その他にもこれからの予定や住宅の現状を鑑みて判断するべきでしょう。
スケルトンリフォームも含まれる
上記の判断基準において、スケルトンリノベーション／リフォームの実施についても含まれます。
建て替えと比較した際、一般的には価格を抑えて実施出来る上、改修内容についても幅広い内容から選ぶ事が出来ます。
通常の工事と合わせて、考えることをオススメします。
建て替えの判断基準
反対に、建て替え工事を考えるべきケースとしては、以下のような状況があげられるでしょう。
- 今後別の住人が長く住む予定がある
- 耐震面での不安がある
- シロアリ等の被害がある
- 改修工事と価格の差が大きくない
- 間取りを大きく変更したい
このように現状の問題が大きい場合はもちろん、家を引き継ぐ予定があるなど、今後も長くその場所で暮らし続ける予定がある場合には建て替えが候補にあがるでしょう。
リノベーションと建て替えを比較したメリット
それでは、それぞれのメリットについて確認していきましょう。
ご自身が希望する内容と照らし合わせて、参考にしてみてください。
– 建て替えのメリット
リノベーション(リフォーム含む)のメリット
一般的には、以下の内容がメリットとしてあげられるでしょう。
- 費用を抑えて実施出来る
- 工事の期間が短い
- 部分的な改修が出来る
- 自治体等からの助成金が受けられる
部分的な対応が可能であり、予算内に抑える事が出来る小回りの良さが大きなメリットとなります。
また助成金等の補助も期待できますので、一度お住まいの役所へ確認する事をオススメします。
建て替えのメリット
一般的には、以下の内容がメリットとしてあげられるでしょう。
- 一から設備であったり間取りを作り直すことが出来る
- 全てを最新の設備へ変更出来る
- ローンの借入がしやすい
やはり、新しく物件を建て直すことになりますので、理想とする住宅を創り上げることは大きなメリットです。
住み慣れた土地において、最新の住宅に住み替えられる喜びは何事にも変えがたいかもしれません。
リノベーションと建て替えのデメリット
ここからは、それぞれのデメリットについても確認していきます。
メリットと照らし合わせた上で、ベストな選択が出来るように理解しておきましょう。
リノベーション(リフォーム含む)のデメリット
一般的には、以下の内容がデメリットとしてあげられるでしょう。
- 想像する改修実施には追加費用が発生する場合も
- 経年劣化が激しい場合、補修費用が発生する事も
- 建築構造によっては自由度が低くなる可能性も
比較的予算を抑えて実施出来るリノベーションですが、場合によっては想定外の出費が発生するケースもあります。
結果的に建て替えに近い金額となる事も考えられますので、入念な調査を実施した上で進めるようにしましょう。
建て替えのデメリット
一般的には、以下の内容がデメリットとしてあげられるでしょう。
- 予算が高額となりやすい
- 工事期間が長期に渡る
- 税金面での負荷が大きい
やはり、金額面の負荷が大きくなる点は無視できないでしょう。
また工事期間が長くなるほど、仮住宅へ支払う家賃も積み上がっていきます。
しっかりした住宅を建て直すためには必要な金額と日数ではありますが、予算に余裕が無い場合には大きなデメリットになる事も考えられます。
まとめ
「リノベーション」と「建て替え」について、それぞれの特徴からメリット・デメリットまでを説明させていただきました。
一般的には、予算に応じた選択をする事がベストですが、自由度や長期的な目線で考えた場合、建て替えの方がトータルで得になる場合もあるでしょう。
このように、どちらが優れているとは一概に言い切れない2つですので、ご自身が理想とされる内容を実現出来る方法を選択するしかありません。
物件購入と同様に、人生のうちでそう何度も経験する事のない判断ですので、しっかりと確認を重ね慎重に考えるべきでしょう。
そのために、今回の記事が参考になりましたら幸いです。
リノベーションをセットにした方がお得！
