一般的にマンションと言えば、一戸建て住宅のような「庭」がある物件のイメージは少ないでしょう。
しかし、実際にはマンションでも庭付きの物件は存在しています。
集合住宅のひとつであるマンションですが、庭付きの物件は快適に過ごせるのでしょうか。
今回の記事では、そんな庭付きマンションのメリットとデメリットを分かりやすく解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
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【前提知識】専用庭(1階)付きマンションとは?
そもそも、専用庭(1階)付きマンションの事についてご存じでしょうか。
こちらでは前提知識として、集合住宅の庭についての説明を以下の2点に分けてさせていただきます。
– 原則的には「共有部分」となる
意外と知られていないマンションにおける庭付き物件ですので、まずはその内容について理解を深めていきましょう。
1階住居者が利用できる庭
集合住宅の庭は、全ての階の物件において付いているわけではありません。
基本的には1階の住居人が住んでいる物件にのみ、付随してくる専用スペースです。
稀に2階以上の部屋にも庭があるケースもありますが、そのようなケースは非常に少なくなっています。
そして、専用庭という名前の通り、1階に居住している住人のみが使用できるスペースです。
原則的には「共用部分」となる
1階物件についてくる専用庭ですが、分類では専有部分ではなく共用部分扱いとなります。
それぞれの違いは以下の通りです。
専有部分 | 共用部分 |
リビング・寝室・キッチンなどの居住空間 | マンション廊下・階段・エレベーター・入り口など住民全員が使用する空間 |
1階の専用庭については、上記の通り共用部分に分類されており、実際はマンション全体が所有するスペースであることは覚えておく必要があります。
専用庭(1階)付きマンションのデメリット
一見すると、自由に使用出来るスペースが増える専用庭はメリットが多い気がします。
しかし、実際には様々な注意点も含まれていますので、こちらではそんな専用庭のデメリットを以下の4つに分けて紹介します。
– 蚊やクモなどの虫対策が必要
– マンションの2階以上では使えない
– 「うるさい」などのご近所トラブルも
月々の使用料が発生する
居住空間に加えて庭のスペースを自由に使用出来ますが、庭には使用料が発生するのです。
物件自体の家賃に加えて、集合住宅の共用スペースの一部を借りているというイメージで請求されることが多く、「専用庭使用料」として支払わなければいけません。
使用料については物件によって様々ですが、おおよその相場としては月額数百円〜千円以内が一般的となっています。
単月で考えればそこまで大きな額ではありませんが、数年単位となれば意外と無視できない金額になるでしょう。
庭を使用した用途と金額を照らし合わせた上で検討する必要があります。
蚊やクモなどの虫対策が必要
常にキレイに手入れをしていたとしても、草木が生い茂る庭ではどうしても虫が集まってしまいます。
特に夏場は蚊やクモも多くなりますので、虫除け対策は必須となるでしょう。
上層階であれば、窓を開けていても比較的虫が室内に入ってくることは少ないですが、低層階であれば虫の数も増えてしまいます。
手入れが行き届いていない庭であれば、なおさら多くの虫を寄せ付けることにもなりますので、注意が必要です。
マンションの2階以上では使えない
地面に面する庭ですので、2階以上の物件の場合はバルコニーのみとなります。
庭付物件は1階限定となりますので、希望する地域などの条件にあった部屋を見つけることが難しい場合もあります。
また、1階であれば防犯面や眺め等の問題で敬遠される方も多いかもしれません。
このように、専用庭付きの物件は条件の厳しいことが多くなってしまうのです。
「うるさい」などのご近所トラブルも
集合住宅は隣の上下の部屋同士が隣接しています。
その為、庭での会話は思っている以上に近隣の物件に響いてしまいます。
中には「上の階まで会話が良く響く」という口コミもありますので、注意しなければいけません。
せっかくの庭ですので、天気の良い日はお子様を遊ばせたり、家族で楽しみたいところですが、会話は控えめにしなければ思わぬご近所トラブルへと発展してしまう可能性もあるので気をつけましょう。
専用庭(1階)付きマンションのメリット
マンションの庭ですが、適切に使用すれば沢山のメリットを受けることができます。
こちらではその中から3つを紹介します。
– 一部をおしゃれに目隠しすることができる
– 子供の遊び場として活用できる
ガーデニングなどの実例が多数
戸建て住宅でも集合住宅でも、庭があるのであれば是非試したいことがガーデニングです。
インターネット上には、専用庭を使った家庭菜園などの実例が多く発信されています。
実際に家庭菜園として野菜や果物を育て、時期になったら収穫してその日の食材にしている方もたくさんいらっしゃいます。
もちろん、お花を育てて観賞用としての使用も可能です。
立地や方角の影響もありますが、ベランダで栽培するよりも日当たりも風通しが良いので草木が良く育つでしょう。
さらに、プランターではなく直接地面に植えることができますので、水やりなどの管理の手間も省けます。
集合住宅の規制によっては、植物の高さや地面へ植えることが禁止されていることもありますが、上手く使えれば戸建て同様のガーデニングが楽しめるでしょう。
一部をおしゃれに目隠しするもできる
専用庭は、2階以上の物件のベランダの真下に位置することが一般的です。
そのため上の階のベランダから見下ろせば、庭の全体を俯瞰することができてしまいます。
また、1階ですので外からの目線も気になりますが、近隣からの目線への対策をインテリアの一部としておしゃれに目隠しすることができます。
例えば、サンシェードとルーバーラティスを取り付けて、キャンプのように開放感のある空間にしながら、上階からの目隠しも同時におこなっているケースもあります。
上手くレイアウトすれば、居住空間以外にもインテリアの楽しみが増え、生活の中での楽しみも多くなるかもしれません。
子供の遊び場として活用できる
家から出ることなく、お子様を外で遊ばせることができます。
簡易的な砂場を作ることもできますし、広さによっては遊具やブランコを置くこともできます。
また、三輪車などの乗り物で本当の公園のように楽しむことも十分可能です。
夏場の暑い日や、冬の寒い日に公園に向かうことは億劫と考える親御さんでも、専用庭があればいつでもお子様に外遊びをさせてあげられます。
家の中ですので迷子になる心配も無く、気を張ってお子様を見守ることもありませんので、小さなお子様がいる家庭において、庭の有無は大きな違いになるかもしれません。
まとめ
専用庭(1階)付きマンションについて解説しました。
庭付きの物件は戸建住宅の特権ではなく、条件を満たした物件であれば庭を持つことが可能ということが分かっていただけたのではないでしょうか。
共有部分でもあり、周辺の住人への配慮は必要ですが、適切に使用すれば様々な楽しみ方ができるはずです。
特に子育て世代にとっては公園遊びなどを気軽におこなえることや、家庭で栽培した野菜を食べられるなど、教育面での効果も大きいでしょう。
限られた条件ではありますが、希望される方はお近くの不動産会社へ相談してみてはいかがでしょうか。
本記事が参考になりましたら幸いです。