中古マンション選びで気になる耐震基準!過去の被害状況から選び方を解説

中古マンション選びで気になるのは耐震性ではないでしょうか?

「耐震性の高い選び方が知りたい」
「地震が来ても最小限の被害にとどめたい」
「将来を考えて長期的に安心して暮らせる物件を選びたい」

マンションの選びでは、上記のような不安を抱えている方が多いです。

結論ですが、「新耐震基準」「地盤の強さ」「建築構造」「マンションの管理状況」の4つを抑えておきましょう。

物件を購入する前に知っておけば、大切な家族との暮らしを守ることができます。

この記事では、中古マンション選びで気になる耐震基準や選び方、過去の被害状況も含めて解説していきます。

昨今の国内における地震の多さ。今やどこで起きてもおかしくないとも言われています。

記事を最後まで読むことで、正しい物件の選び方が分かります。被害を最小限にとどめ、将来的に安心して暮らせる住まいを手に入れましょう。

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中古マンションの3つの耐震基準の違いとは?

中古マンションの3つの耐震基準の違いとは?

耐震基準とは、建物が地震に耐えられる度合いをいいます。

日本の歴史を振り返ると、大きな震災をきっかけに3回ほど基準が見直されてきました。

歴代の制定されてきた基準は以下の通り。

耐震基準期間特徴
旧旧耐震1950年〜1971年1950年の建築基準法と一緒に制定。震度5未満まで
旧耐震1971年〜1981年1968年の十勝沖地震の被害がきっかけで法改正。震度5程度
新耐震1981年〜現在1978年の宮城県沖地震をきっかけに法改正。震度6~7程度

過去の震災をきっかけに法改正がされてきていますが、ここではそれぞれの被害状況について解説していきます。

◉ マンションの3つの耐震基準と地震との関わり
◉ 耐震基準のそれぞれの被害状況

マンションの3つの耐震基準と地震との関わり

ここでは中古マンションにおける地震とのかかわりを見ていきましょう。

1950年に制定された古い基準では、基本的に倒壊リスクへの対策は余り考慮されていないものでした。

そのため震度5以上の中規模程度では、マンションなどの大きな建造物の倒壊が発生。大きな被害が出ています。

1968年の十勝沖地震の被害をきっかけに、旧耐震基準が制定されます。震度5程度まではマンション倒壊被害が出ないように制定された建築ルールです。

特徴として、地震のエネルギーを建物が吸収できるような建築構造が採用されています。

しかし、日本では震度6以上の大規模なもので、マンションなどの倒壊が相次いだため、再度基準を見直すきっかけとなりました。

1978年の宮城沖地震をきっかけに震度6以上の対策も検討。1981年に新たに法改正をし現行の建築基準になっています。

木造の建築時期別の被害状況

※参照:「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」

2000年には、1995年の阪神・淡路大震災をきっかけに木造住宅への基準も見直されました。

震度7程度に耐えうる制度を制定。2011年の東日本大震災では多くの木造住宅が倒壊を回避しています。

耐震基準のそれぞれの被害状況

現在、国内の新築・中古併せたマンションストックは、約694.3万戸あります。うち、旧耐震基準の物件が約103万戸。全体の約2割が現行の制度に満たしていないというデータが出ています。

では震災被害はどのくらいの差があるでしょうか?

結論、「平成7年阪神・淡路大震災建築震災 調査委員会中間報告」によると、1982年以降に改正された新耐震基準での大震災によるマンションの倒壊はありませんでした。

とはいえ、被害が出ていないわけではなく、小さな被害から中程度、大きな被害は出ています。

一方で、1995年に起きた「阪神・淡路大震災」でのマンション倒壊は、1971年以前の古い基準では約35%が倒壊や崩壊など大きな被害が出ています。

また、旧耐震基準では約12%が倒壊・崩壊しており、制度を見直すきっかけのひとつとなりました。

中古マンションの耐震性と建物構造

中古マンションの耐震性と建物構造

ここからは中古マンションの耐震性と建物構造について紹介していきます。

建物構造とは、マンションなどの建築においての構造を示すものです。木造や鉄骨造り、鉄筋コンクリートなどが代表的です。

構造と地震への耐性には密接な関係があります。理解を深めるためにも把握しておきましょう。

◉ マンションの耐震性の高さがわかる耐震等級
◉ 地震に強いマンションの構造

マンションの耐震性の高さがわかる耐震等級

耐震性の高さは、等級で判断することができます。

耐震等級とは、建物が地震に対してどのくらいの強度で耐えられるかを表す指標です。等級は1〜3に分けられ、等級3になるほど性能が高いという目安になっています。

主な目安は以下です。

■|等級1:大きな揺れによるエネルギーに対して、倒壊や崩壊をしない程度
■|等級2:等級1の1.25倍の耐震性能
■|等級3:等級1の1.5倍の耐震性能

等級1は主に戸建て住宅など一般的な住宅の目安です。

等級2は学校や病院などの大型施設に適用されることが多いです。長期優良住宅の認定基準にもなっています。

等級3は現時点で最高値の等級で警察署や官庁などの公的機関に適用されます。

各等級ごとの被害状況
※参照:「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」

各等級での被害状況ですが、2016年に発生した熊本地震の場合、等級1の建物の被害は全体の約33%で倒壊2.3%、大破が4%、中破、小破、軽微の被害が33.6%でした。

一方で、等級3のマンションでは軽微、小破の被害が12.5%で、大破や倒壊した物件は出ていません。

地震に強いマンションの構造

現在、マンションや戸建てなどの建築や、既存の建造物には耐震化が推奨または義務付けられています。

特に1981年以前の「旧耐震基準」で建てられた物件では対応が必須です。

主な構造は以下の3つがあげられます。

構造特徴メリットデメリット
耐震構造建物自体の強度を強め、揺れに耐える・費用が安い
・地盤の影響を受けにくい
・揺れがダイレクトに伝わる
・連続した揺れに弱い
制震構造振動を弱める「ダンパー」での制震装置・倒壊を防げる
・2階以上の揺れを吸収しやすい
・地盤の影響を受けやすい
・単体での効果が弱い
免震構造建物と地面の間に免震装置を設置する・建物に揺れが伝わりにくい
・揺れをかなり吸収できる
・コストが高い
・縦揺れに弱い

地震に強いマンションにするためには、上記構造の2つを組み合わせることがポイントです。

さらに、建築構造自体も「壁式構造」が強いとされています。壁式構造とは、壁全体で建物を支える建築方法で、耐力壁で構成します。

壁式構造に耐震構造や免震構造を取り入れることで、地震に強いマンションとなります。

中古マンションの耐震性以外の注意ポイント

中古マンションの耐震性以外の注意ポイント

中古マンションの購入には耐震性を確認する以外にも大切なポイントがあります。

ここでは、耐震性以外で見るべき注意点を紹介していきます。

◉ マンションがある地盤の強さ
◉ マンションの管理状況
◉ マンションがある地盤の強さ

マンションがある地盤の強さ

マンションが建てられている場所の地盤の強さは、耐震性以外で見るべきポイントのひとつです。

地震は地面から建物へ揺れを伝えます。そのため地盤が弱いと揺れも大きくなります。

また、地盤が弱い場所では揺れに耐えられず、地盤沈下を起こしたり液状化現象による被害も発生します。

地盤沈下とは、名前の通り地盤が下がってしまう現象です。発生することで、上に建てられているマンションや住宅が傾いたり、倒壊する可能性が高まります。

液状化とは、地面に地下の水が入り込み、地盤が液体状になってしまう現象です。主に埋立地や沿岸部で起こりやすい特徴があります。

地盤沈下と液状化について

東京の地盤は「山手エリア」と「下町エリア」に分けることができます。

山手エリアとは、武蔵野台地の東側で標高が高く地盤が強いとされています。

また、武蔵野台地の中央から西側も地盤の強いエリアです。該当地域は千代田区、港区西部、新宿区や多摩地区が代表的です。

下町エリアとは東京の東側を指します。主に台東区や江東区、墨田区などが該当します。

下町エリアは沿岸に近く、海抜地域があるのも特徴です。そのため地盤が比較的弱く、大きめの地震では地盤沈下や液状化現象の発生による建物の倒壊や損傷などの被害が出る可能性が高いです。

東京の地盤の強さのデータは東京建設局が公開している「東京の地盤(GIS版)」をご覧ください。

マンションの管理状況

マンションの管理状況も建物の耐震性に関わります。購入前に必ず確認しておきたいポイントです。耐震性に関わる管理とは、定期的な補強工事やメンテナンスです。具体的には以下の項目が挙げられます。

■|耐震補強工事
■|設備点検と修繕
■|清掃などの共用部分の管理

耐震補強工事は名前の通り、建物の耐震性を強化するものです。

最新の耐震基準やマンションの経年と劣化状況などを考慮して行います。頻度は少なめですが、地震対策で重要な要素です。

設備の故障や老朽化による修繕工事、また老朽化を防止することもポイントです。

また、通路などの共用部分には何もおいてないなどの日頃からの整理や清掃などの管理も大切です。

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中古マンション購入におすすめな築年数

中古マンション購入におすすめな築年数

中古マンションの価格については築年数ともに比例して下がる傾向にあります。

新築の場合、購入して時間が経つと買った当初の金額よりも2割やすくなるとされています。

そうなると買い時は何年経ったマンションになるかというと、中古マンションの価格減少の下げ止まりは20年あたりとされているため、築年数20年あたりが一番理想でしょう。

築年数が20年であれば、現行の耐震基準を満たす物件になりますので、住宅ローン控除も問題なく行えます。

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◉ 中古マンションの購入ならリノベーションもセット

中古マンションの購入ならリノベーションもセット

中古マンションの購入はリノベーションもセットで検討するのがおすすめです。

リノベーションは中古マンションの魅力を引き出すのはもちろん、あなたがイメージしている理想の住まい環境を実現できる可能性が溢れています。

また、中古マンション購入とリノベーションを検討していて、耐震性への不安を抱えている方もいるでしょう。その場合におすすめなのが「ワンストップリノベーション」です。ワンストップリノベーション」とは、マンション購入とリノベーションを含めたワンストップのサービスを提供することです。

ワンストップリノベーション会社では、最新の耐震基準に併せながら、お客様の安心と安全に寄り添うことができるプロです。そのため、一緒に物件を探してもらうのがおすすめです。

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まとめ

まとめ

この記事では、中古マンションの耐震基準と被害状況からの選び方について解説しました。中古マンションの耐震性は気になるものです。なぜなら、築年数での耐震基準が変わって来ているから。

日本は地震の多い国であり、定期的に大規模な地震も発生します。そのため、マンションの耐震性能の高さが求められるのです。

最後に、中古マンションの耐震性について、ポイントをまとめていきましょう。

■|現在までに耐震基準は改正されいる
■|新耐震基準が最も倒壊の可能性が低い
■|現在も旧耐震基準のマンションが約2割現存
■|基準に沿って耐震化が必要
■|地盤の強さと管理状況もポイント
■|中古マンション購入はワンストップがおすすめ

中古マンションの購入を検討するなら、ぜひリノベーションも考慮しましょう。

また耐震性は耐震等級と地盤の強さで判断できます。人生の大きな買い物であるマンション購入。

自分だけで探すのではなく、ワンストップリノベーションに強いプロと一緒に探していきましょう。

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