4LDKの間取りはマンションの中でもあまり多くなく、どちらかと言えば流通の少ない間取りです。
4LDKとは、リビング・ダイニング・キッチン以外に居室が4部屋ある間取りを指します。
LDKと呼べる広さの基準は、それぞれの不動産会社によって差が生まれないように「公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会」によって定められていて、4部屋ある場合は10畳以上の広さが必要です。
そのため、10畳以上のLDK以外に水回り設備と居室が4部屋がある物件は、専有面積が80平米以上が多く、80~95平米が4LDKの間取りの平均的な広さとされています。
LDK以外に部屋が複数ある特徴から、単身者が購入しているケースは少なく、ほとんどの物件はファミリー層が購入しています。
子育て中の世帯にピッタリの間取りですが、子どもが巣立って夫婦のみの世帯になった際の使用方法を検討したうえで、後悔のないように購入を決めることが大切です。
マンションを購入する前に必要な価格相場や間取りの特徴、後悔の多い理由などを解説していきます。
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4LDKの価格相場
4LDKのマンションは専有面積が広いため、価格の相場が高めに設定されています。
また、東京都はエリアにより大きな価格差が生まれているため、購入を希望するエリアが特に人気の場合は、予想より価格がオーバーする可能性があります。
あくまでも相場として確認しておいてください。
中古マンション相場
エリア | 平米単価 | 85平米の場合 |
千代田区 | 148.8万円 | 約1億2,650万円 |
荒川区 | 84.1万円 | 約7,150万円 |
八王子市 | 40.8万円 | 約3,470万円 |
出典元:不動産研究所「不動産の価格相場」
新築マンションは東京都23区の場合、2021年9月時点では8,607万円が平均価格ですが、専有面積や、建設されているエリアにより価格は大きく異なります。
新築マンションの場合、東京23区で4LDKの間取りの物件を購入するなら1億円以上するエリアもあるため、事前に希望エリアの価格相場を確認しておきましょう。
4LDKマンションの間取りと特徴
4LDKの間取りの特徴はなんといっても、居室の多さです。
近年では、コンパクトマンションと呼ばれる、単身者やDINKs、シニア層に人気が高い少人数で住みやすいマンションが増加していますが、ファミリー層には人数分の住居面積が足りません。
4LDKの間取りは、LDK以外に居室が4部屋あるため、子どもが2人までの家庭なら全員の個室を確保できます。
夫婦の寝室を一つにすれば、子どもや夫婦どちらかの親と同居する生活も可能です。
居室や専有面積が広い中古マンションだと、それぞれ家庭ごとに生活スタイルや目的に合わせた間取りにリノベーションできます。
リノベーションをする際にどのポイントにこだわればいいのか、悩んでいる人に向けて目的に応じた間取りを紹介します。
– 家事の効率を考えた間取り例
– メゾネットタイプの間取り例
コミュニケーション重視の間取り例
事例:家をアートする
※事例は3LDK+Wになります。
コミュニケーションを重視している家庭は、リビングを部屋の中心に配置している間取りが多いです。
家族が集まるLDKを中心に配置をすることで、全ての部屋のドアとLDKが繋がっています。
玄関から室内に入ったあと、必ずリビングを通ることで、家族で顔を合わせるタイミングが必然的に増加します。
そのため、コミュニケーションが取りやすい間取りだといえます。
4LDKは4部屋の個室があり、個々の時間を有意義に過ごせますが、個室にこもってしまうと家庭内のコミュニケーションがおろそかになってしまいます。
そこで、LDKを中心にレイアウトをすれば、家族の出入りや浴室を使用しているかが分かりやすくなる間取りです。
家事の効率を考えた間取り例
事例:ナチュラルモダンスタイル
※事例は3LDK+Wになります。
効率的な家事を意識した間取りは、後悔が少ないとされています。
どのような間取りでも、ほとんどの人が一度は後悔をすると言われていますが、その大きなポイントは収納の少なさと家事の動線の悪さです。
毎日家事をする必要があるなら、後悔の少ないように効率のよい家事が行える動線をつくることが大切です。
一般的に4LDKの物件は、マンションの中でも部屋数が多いタイプに分類されます。
また、複数室内があるということは、単身者ではなくファミリーなど世代の違う複数人が居住する可能性が高いため、生活する時間帯が違っても他の家族に迷惑がかからないように、どの部屋からも水回りスペースを近くに配置するように検討しましょう。
家事の時短を考えているなら、キッチンや洗面所、浴室やランドリールームが繋がっていて回遊できる配置にすると、どの部屋からも家事にアプローチすることが簡単で家事動線が短くなります。
メゾネットタイプの間取り例
事例:憧れのメゾネットリノベーション
※事例は2LDKになります。
メゾネットタイプとは、1戸のマンションの室内に階段があり、マンションながら一戸建てと同じように二層の階になっている間取りです。
マンションで、メゾネットタイプの間取りは流通数がかなり少ないため希少性が高く人気があります。
1階にLDK、2階に居室を配置していれば、生活空間を分けてプライベートな使用が可能です。
自宅で仕事をしている人や、来客が多い家庭には特に向いています。
また、2階でペットや子どもが遊んでいても下層階からクレームがでる可能性がほとんどなく騒音対策にもぴったりです。
室内に階段があることで、一戸建てのような開放感や高級感が生まれ、おしゃれな空間を演出してくれる半面、価格が高く手が出せない家庭も多くあるため、予算を踏まえて後悔のないように検討してみましょう。
≫≫マンションのメゾネットタイプとは?メリット・デメリットを徹底解説
4LDKは売れない?デメリットを解説
4LDKのマンションは、再販する際に売れない可能性が高いといわれています。
マンションの価格には面積の広さが大きな要因であるため、広い面積を求めていない人にとっては価格がネックになってしまうからです。
しかし、子どもが複数人いる家庭や、二世帯で住むマンションを探している人にとって、居室の数はある程度必要です。
購入を決定する前に、将来性を考えて後悔しないようにデメリットを知っておきましょう。
2. 賃貸や売却には不向き
3. 1部屋あたりの面積が少なくなる
1. 子供が成人すると部屋が余る可能性がある
個人の部屋が必要な年齢の子供がいる子育て世帯の家庭は、4LDKの間取りがぴったりですが、何十年後に子供が成人したあとを考えてみましょう。
3人の子供部屋と、夫婦の寝室として4部屋を使用していた場合に、全員成人後に独立をしてしまうと、3部屋が余ってしまうため、その際の使用方法を検討しておく必要があります。
例えば、子供が巣立ったあとに3部屋余った場合は、夫婦それぞれ寝室を1つずつ確保すれば、残りは2部屋になり、夫婦どちらかの両親の介護が必要になれば、部屋が余る心配はありません。
また、夫婦それぞれ趣味の部屋や、仕事の部屋としてプライベートな空間を確保することも可能です。
もしペットがいるなら、ペット専用の部屋にしてしまう手も。
近年、犬や猫は室内飼いが推奨されていますが、専用の部屋を確保すればペットのストレスの軽減だけでなく、いたずら防止や夏場や冬場にその部屋のみ空調管理をしておけば電気代の節約にも繋がります。
2. 賃貸や売却には不向き
そもそも、賃貸物件で4LDKの物件はほとんど流通していません。
流通しているとしても一戸建てが多く、4LDKのマンションの賃貸物件を探している人は少ないでしょう。
賃貸物件は築年数や専有面積によって賃料が変わるので、面積が広ければ、相場より高くなってしまいます。
そのため、将来的に賃貸に出す予定があれば、購入前にファミリー向きの賃貸物件が人気のあるエリアなのか、徹底的に調査をすることが大切です。
また、売却する際にはなかなか売れず困ってしまう可能性があります。
4LDKの間取りは広い面積が故に、決して需要の高い間取りとは言い切れません。
しかし、ターミナル駅周辺や競争率の高い学区など、ファミリー層に人気の高いエリアは必ず存在します。
将来的に売却を考えているなら、購入する前に優秀な不動産会社に事前に相談をしておくことが大切です。
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3. 1部屋あたりの面積が少なくなる
4LDKの平均的な専有面積は80~95平米ですが、一般的に2LDKや3LDKより居室の面積が狭くなっている物件が多くみられます。
夫婦と子供が3人の家庭なら、全ての居室を使用する必要がありますが、居室の面積が少なく収納が取れない場合は、思い切って1部屋を家族の収納部屋として使用することも検討しましょう。
また、普段リビングで過ごすことが多い家族ならリビングの広さを重視して、それぞれの居室の面積はあまりこだわらなくても問題ありません。
出入口の位置にもよりますが、4畳の広さがあればダブルベッドのレイアウトも可能です。
近年は、子供部屋といった個室ではなくリビングやキッチン付近などの両親から目の届く範囲で勉強をする子供が増加しています。
実際に東大生の約8割以上はリビング学習していたという結果がでているほど。(出典:主婦の友社「東大脳の育て方」)
面積の広さと、居室の数どちらが大切かよく見極めて購入しましょう。
4LDKマンションの購入で後悔しないための対策
4LDKのデメリットを知ったうえで、購入前に後悔をしてしまう可能性が減るように対策を解説します。
後悔しないためには、購入したあとの遠い将来をしっかりと検討して購入することが大切です。
4LDKのマンションは、需要が少ないですが部屋数の多さから使用方法がたくさんあり、生活スタイルに合わせることができます。
そのため、購入する前に、それぞれの家庭に合わせて将来的に売却をするか、リノベーションをして二世帯住宅として使用をするか賃貸物件の資産として保有をするか検討しておきましょう。
– マンション購入する前なら仲介手数料0円で
リノベーションで人気のある間取りに変更する
人気のあるマンションは、立地や価格に次いで間取りが大切です。
物件の検索サイトでは、数あるマンションの中から絞り込む項目として築年数や価格以外に間取りは必ず条件に入っています。
そのため、売却と賃貸いずれにしても、人気の高い間取りにするだけで求めている人の目に留まる機会が多く時間をかけずに販売できたり、賃貸に出せる可能性が高まります。
マンションの中で、最も人気の高い間取りは3LDKです。
3LDKの間取りは、子育て中の世帯や、多趣味なDINKs、在宅ワークをしている世帯など幅広い世帯に人気を誇っています。
居室が3部屋より少ない間取りを3LDKに変更することは困難ですが、4LDKはリノベーションで間取りを変更することが容易です。
ほとんどのマンションは、ラーメン構造と呼ばれる柱と梁で建物を支えている構造のため、専有部分の壁を取り払うことができます。
リビングの隣に居室がある物件なら、リビング横の壁を撤去することで開放感を与え、内見時の第一印象も大きく変わります。
しかし、売却時に壁を撤去しようとした際に、構造上取り払うことのできない壁の可能性もあるため、中古マンションを購入するなら購入前に撤去のできる壁か確認しておくことが大切です。
≫≫マンションの間取り変更費用の相場を解説|事例やおすすめ会社もご紹介
≫≫マンションの壁をリノベーションで撤去する際にかかる費用を解説
マンション購入する前なら仲介手数料0円で
新築のマンションを購入する際に仲介手数料は必要ありませんが、中古マンションを購入する場合は、仲介手数料が必要です。
仲介手数料とは、物件の購入時に売主と買主がそれぞれを紹介してくれた不動産会社に手数料として支払う必要のある費用です。
計算式は法律で定められていて、4,000万円の中古マンションを購入した場合は一般的に約140万円もの手数料を支払わなければなりません。
不動産会社は、この仲介手数料を会社の利益として経営しているため、手数料を値切ってしまうと、会社の利益減に直結するだけではなく担当の営業マンのインセンティブにも大きな影響を与えます。
そのため、無理に値切ると対象物件の仲介をストップされ、正規手数料を支払ってくれるほかの購入者に紹介されてしまう可能性も少なくありません。
しかし、東京には仲介手数料を無料と謳っている会社は存在します。
リノベーション会社で物件購入時の仲介手数料を無料にしている会社は、仲介手数料で利益を出そうとしていません。
リノベーション工事の依頼と共に中古マンションを購入する予定があれば、まずは仲介手数料を無料としている会社に依頼をすることをオススメします。
≫≫【東京都】中古マンション購入時の仲介手数料無料会社おすすめ3選
まとめ
この記事では、4LDKマンションの間取りの特徴や間取り別の使用方法、購入後に後悔しないための対策を解説しました。
居室が4部屋あると、面積が広すぎるため需要が高くなく、売れない原因に繋がってしまいますが、人気の高い間取りにリノベーションするなど売却する前にデメリットをなくしていくことが大切です。
4LDKの間取りは、他の間取りに比べて価格が高く、手が届きにくいと思われがちですが、中古マンションなら新築マンションより手の届く価格である可能性が高いです。
中古マンションをリノベーションすれば、見た目が新築同様になるだけではなく、家庭それぞれの生活スタイルに合わせた間取りを実現できます。
また、仲介手数料を節約できれば、物件によっては100万円以上の費用の出費を抑えることができ、その分リノベーション費用や引越し費用、家具家電費用に充てられます。
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