住宅の間取りは住みやすさに直結するため、自分に合う間取りを選ぶことが大切です。
とはいえ、設計の経験のない人が1から考えようとしても実際のイメージが沸きづらく難しいです。
この記事では、人気の間取りを3パターンに絞って紹介しているのでこれから住宅を購入する人や間取りで悩んでいる人は必読の内容です。
家族構成や生活スタイルにピッタリの間取りで理想の生活を手に入れましょう!
理想のマイホームを実現しませんか?
間取りで意識することはズバリ「動線」
間取りを考えるときの重要な点は「動線」です。
動線とは、建物の中を自由に動く流れで通るとされる経路のことです。
生活する上で必要な行動を最短距離で済ますことができれば、無駄な動きが少なくなり時間や労力を減らせます。
昨今のウイルス対策として帰宅と同時に手洗いをする家庭は、浴室に近い洗面所とは別に玄関付近に手洗いスペースを設ければ外の菌を極力持ち込むことを防ぎます。
主に、動線は家事を楽にするために考えられることが多く、家事に関する動線は「家事動線」や「時短動線」と呼ばれます。
効率のよい家事動線は生活の質をあげるため、最も意識をして間取りを決めましょう。
中古マンションの間取り選びの考え方
中古マンションを選ぶ際、外観やエリア、そして内装とさまざまな点が気にかかります。
外装やエリアを変えることはできませんが、内装はリノベーションで好みに変更できます。
内装のみが気がかりな場合は自分に合った間取りに変えてしまうのも一つの手です。
間取りは設計士と一緒に考えますが、要望をきちんと伝えることが満足のいく物件をつくるための第一歩です。
どのようにして家族間で話し合うべきなのか、後悔のない物件をつくることができるのか、間取り選びの考え方について説明します。
– 今後のライフステージをイメージする
– 理想の生活を意識して間取りを選ぶ
住む時のライフスタイルに合わせる
ライフスタイルとは、個人ごとの生活の仕方という意味です。
例えば、現在は夫婦二人暮らしで賃貸住宅に住んでいても、マンションに住み替える際は子供が増えているか、ペットを飼うかなどでライフスタイルが変化します。
同じように夫婦二人暮らしでも専業主婦(主夫)の家庭と、共働き世帯では生活の仕方が違います。
既に子どもがいる家庭は、子供部屋が必要か、もしくは独立予定であればあえて子ども部屋をつくらないなど年齢によって考え方が変わります。
そのほかにも自営業やフリーランスの人で自宅を事務所や仕事スペースとの兼用にする場合は、作業スペースが必要です。
このように、生活スタイルによって個々の家庭に合う間取りは異なります。
今後のライフステージをイメージする
ライフステージとは、年齢ごとに変化する生活様式の段階をさします。
学生生活、就職、結婚、出産、子育て、定年退職、再雇用など人間は人生の年代ごとにさまざまなイベントが起こります。
そして、そのイベントは誰もが同じ年齢で起きることは少なく、人それぞれ違います。
マイホームは賃貸住宅とは違い契約の更新もないため、多くの人が長く住み続けます。
今後の長い生活をイメージしたときに、現状だけに合わせた間取りにすると後悔してしまう可能性があります。
現在30代であれば30年先の60代になるまでのイメージをしてみると考えやすいです。
子どもがいる家庭は、「子ども部屋は巣立ったあとに趣味の部屋にするためにリビングから離れた位置に配置する」ということも検討しましょう。
理想の生活を意識して間取りを選ぶ
自分好みの間取りにするためには、理想の生活を意識することも大切です。
例えば、実家時代にトイレが1つしかなく不便な思いをした経験があれば、2つに増やすことで悩みがなくなります。
家族全員がリビングに集まる家や友人を頻繁に招きたいという理想があれば、一般的より広めのリビングにすることを検討しましょう。
そのほかに、花粉や外の菌を室内にいれないために外に洗濯物を干したくない人は、ランドリールームをつくることをおすすめします。
菌を持ち込まない以外にも「洗う・干す・アイロンする・畳む・しまう」といった洗濯に関する行動が一ヶ所で完結するため、動線が短くなり家事の時短に繋がります。
間取り別の事例とメリット・デメリット
間取りの選び方について理解をしたところで、事例を交えてメリットとデメリットを紹介します。
主な間取りを3種類紹介しますが、マンションで最も採用している間取りは「田の字型」と呼ばれています。
真ん中に廊下をつくり、漢字の田のように部屋や水回りの設備を上下左右に分けて配置しているプランです。
そのほかに、間口が広くバルコニーに面している部分が多い間取りをワイドスパン型と呼びます。
それぞれ文字だけでは想像がしづらいですが、リノベーションの事例を画像で見られるようにリンクを貼っているので確認してみてください。
図面のビフォーアフターを見ることで動かせない柱の残し方なども参考にできます。
– 田の字 横長リビング型
– ワイドスパン型(センターリビング型)
田の字 縦長リビング型
縦長リビングのメリットは、縦に長く奥行きを感じられ広く見える点です。
両サイドの壁が長いことでソファやテレビボードの家具の幅を気にすることなく設置できます。
デメリットはバルコニーに面する面積が少ないため、採光が少ないことです。
そして、テレビやソファを壁に沿って対面で設置する際は目の前のスペースが狭くなってしまいます。
しかし、今回の事例では和室をなくしリビング空間を広げることですべて解決しています。
ビフォーの時点で、10.4帖だったリビングがリノベーション後に24.5帖と広々としたスペースになっているためデメリットを感じさせません。
玄関部分は土間収納をつくり、ウォークインクローゼットから洗面室まで繋げています。
帰宅と同時に荷物を土間収納に置き、ウォークインクローゼットで部屋着に着替え洗面所で手を洗うという一連の動線を実現しています。
田の字 横長リビング型
横長リビングの最大の特徴はバルコニーに面する面積が広く、しっかり採光がとれることで明るく開放的な点です。
そして、LDK空間が左右に長ければダイニングとリビングの区分けがしやすくなります。
反対にデメリットは、壁面が少なく窓が多いと収納場所をつくることや家具を理想の配置にするのが難しい点があげられます。
キッチンの背面収納を充実させること、配置をイメージして持ち込む家具を選別することで対策しましょう。
事例では、横長リビングを活かし一角にパソコンスペースを設置しています。
袖壁をつくり、同じ空間にいながら個室のように集中できる場所を実現しています。
ワイドスパン型(センターリビング型)
マンションの柱間が広いため、バルコニーの間口が広くとれているワイドスパン型。
一般的な田の字型に比べられないくらいバルコニーが開放的です。
柱間が広いことで間取りの自由度が高く、居住性が高い点がメリットで、今回の事例のように、4LDKからワンルームへ変更する大胆なリノベーションも可能です。
デメリットは窓の大きさが要因で、断熱性が低くカーテンの費用が増えることです。
購入前に断熱性の高いサッシや窓が採用されているか確認すること、カーテンの費用はあらかじめ予算にいれておくなど前もって準備をしましょう。
デメリットはありますが、柱を気にせず廊下を短くすることで部屋内全体を有効活用できるなど、一般的な間取りでは実現できない点がとても魅力的です。
まとめ
新築マンションは施工会社が考えた間取りのいくつかのパターンから選ぶことしかできませんが、中古マンションはそうではありません。
リノベーションをすることで個人の現在の生活スタイルや、今後を見据えた生活に合わせて好みの間取りに変更ができます。
自分で理想やイメージを考えて、想像が難しければリノベーション会社の施工事例を参考にすることも一つの手です。
優秀な設計士がいる会社は要望を伝えると汲み取ってくれ、理想的な間取りを考えてくれるかもしれません。
家庭ごとに便利だと感じる間取りは違うので、自分の家庭にピッタリな間取りを見つけましょう!