分譲マンションと固定資産税はいくらかかるのかと疑問が頭をよぎったことはありませんか?
住宅を購入する際、固定資産税は重要な要素の一つです。
本記事では、分譲マンションを購入する際にかかる固定資産税について詳しく解説します。
固定資産税の計算方法や支払いのタイミング、節税のポイントなど、知っておくべき情報を紹介します。
将来の住まいを検討している方や不動産投資を考えている方にとって、参考になる内容となっています。
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固定資産税とは?
参照元:株式会社松島組
固定資産税とは、不動産や土地、建物などの不動産資産に対して、所有者に対して課税される税金です。
不動産の所有者が毎年、地方自治体や国に支払う義務があります。
固定資産税は、不動産の評価額に基づいて計算され、不動産所有者に対する固定の財政負担を担当させるための収入源として用いられます。
分譲マンションにおいては、区分所有している方も固定資産税を支払う必要があります。
マンション全体の税額が計算され、各所有者で按分することで税額が決定されます。
毎年1月1日時点で固定資産を所有していると支払う義務が発生します。固定資産を所有している限り払い続ける必要があるのでご注意ください。
固定資産税の税額は「固定資産税評価額」という基準から計算されます。固定資産税評価額とは土地や建物の構造や築年数から各市町村が決定する基準となる数字です。
評価項目は固定資産評価基準に基づいております。
固定資産税評価額は自治体から送付される納税通知書や固定資産課税台帳で確認できます。
分譲マンションにおける固定資産税の仕組み
参照元:総務省固定資産税の概要
分譲マンションにおける固定資産税の仕組みについて、いくつかのポイントに分けて解説します。
≫≫ 分譲マンションとは?特長からメリット・デメリットまで徹底解説
■|課税対象
固定資産税は、土地と建物の両方に課税されます。
分譲マンションを購入した場合、土地と建物の評価額に基づいて課税されます。
■|評価額の決定
固定資産税の額は、地方自治体によって設定された固定資産評価額に基づいて計算されます。
この評価額は、不動産の価値や立地条件、建物の構造などによって決まります。
評価額は通常、数年ごとに見直されます。
■|計算方法
固定資産税の計算方法は、地方自治体によって異なりますが、一般的には土地評価額と建物評価額を合算し、その合計に税率を掛けて税金額が決まります。
税率は自治体によって異なりますが、一般的にはおおむね1.4%程度に設定されています。
■|支払い方法
固定資産税は通常、年1回または半年ごとに支払う必要があります。
支払い期限や方法は、地方自治体の税務署によって定められています。
遅延すると罰金や遅延損害金が課されることがありますので、期限を守ることが重要です。
■|節税のポイント
固定資産税の節税には、住宅ローン控除や固定資産評価額の適切な申告が含まれます。
特に住宅ローンを組んでいる場合、その一部が控除対象になることがありますので、税務専門家のアドバイスを受けることがおすすめです。
分譲住宅における固定資産税は、不動産取引において重要なコスト要素の一つです。
地域や不動産の価値によって税金額は異なりますので、具体的な数値は地方自治体の税務署で確認しましょう。
税金は非常に複雑な制度と言えます。知識が無いと対応が難しいので支払いを計画する際には、専門家のアドバイスを受けることが賢明です。
固定資産税の軽減措置について
固定資産税の軽減措置(または減免制度)は、一定の条件を満たす不動産所有者に対して、税金の一部を軽減または免除する制度です。
軽減措置は、地方自治体や国によって異なるため、具体的な詳細は居住地域や国によって異なります。
以下は、一般的な固定資産税軽減措置の例です。
居住用の土地における軽減措置
小規模住宅用地…土地が200㎡以下の部分について、固定資産評価額の1/6に減少。
一般用住宅地…土地が200㎡を超える部分について、固定資産税評価額の1/3に減少。
新築マンションにおける軽減措置
新築マンションの軽減措置の前提として以下3点あります。
- 2024年3月31日までに建築された物件
- 居住部分の床面積が占める割合が全体の1/2以上
- 居住部分の床面積が50㎡以上280㎡以下
前提を踏まえた上で下記の軽減措置が受けられます。
3階以上の耐火構造がある物件…築5年まで床面積120㎡までの税額が1/2に減少
上記以外の物件…築3年まで床面積120㎡までの税額が1/2に減少
住宅ローン減税
一部の国では、住宅ローンを返済中の個人に対して、支払う固定資産税の一部を控除する制度を提供しています。
これは、住宅購入を支援するための措置であり、住宅ローンの金利や返済に関する要件を満たす必要があります。
認定長期優良住宅
長期優良住宅は、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅です。
長期優良住宅の建築及び維持保全の計画を作成し、所管行政庁に申請することで認定を受けることができます。
軽減措置の詳細は地域や国によって異なりますので、具体的な情報や適用条件を確認するためには、地方自治体の税務署や国税庁などの公式情報源を参照することが重要です。
また、税務専門家のアドバイスを受けることもおすすめです。
固定資産税シミュレーション
固定資産税のシミュレーションを紹介いたします。
共通の条件として「面積100㎡」「土地の固定資産税評価額4,000万円」「建物の固定資産税評価額8,000万円」で設定しています。
新築物件と中古物件に分けて解説しますのでぜひ参考にしてください。
◉築6年以上10年未満のマンション
築5年以内のマンション
土地、建物どちらも軽減措置の対象です。
築5年以内のマンションでは建物の固定資産税額が1/2に減少します。
土地 | 建物 |
固定資産税額が1/6に減少 | 固定資産税額が1/2に減少 |
4,000万円×1.4%×1/6=93,333円(466,667円の減税) | 8,000万円×1.4%×1/2=560,000円(560,000円の減税) |
合計:653,000円(1,026,667円の減税) |
築6年以上10年未満のマンション
土地のみが軽減措置の対象となります。
築6年以上10年未満のマンションでは土地のみ固定資産税額が1/6に減少していきます。
土地 | 建物 |
固定資産税額が1/6に減少 | 軽減措置無し |
4,000万円×1.4%×1/6=93,333円(466,667円の減税) | なし |
合計:466,667円(466,667円の減税) |
まとめ
分譲マンションを購入する際、固定資産税は重要な費用の一つです。
固定資産税の額は、土地と建物の評価額に基づいて計算され、地方自治体によって設定された税率で決まります。評価額は不動産の立地条件、価値、建物の構造などに依存し、通常は数年ごとに見直されます。
支払いは通常、年1回または半年ごとに行われ、期限を守ることが重要です。
また、軽減措置や節税の方法も存在し、高齢者、障害者、農地所有者などには特別な措置が提供されることがあります。
具体的な固定資産税の金額は、分譲マンションの所在地や評価額によって異なるため、不動産購入者は地方自治体の税務署で詳細を確認すべきです。
分譲マンションを購入する際には、固定資産税のことも考慮しておきましょう。