フルリノベーションをする際には、事前に必要資金を用意しやすくするためにも費用相場を把握しておくと良いでしょう。
また、フルリノベーションをするべきか適切に判断するためには、どんなメリットとデメリットがあるのかを把握する必要があります。
この記事では、フルリノベーションの費用相場やメリット、デメリットを解説します。
本記事を参考にし、フルリノベーションをすべきか判断する指標に活用してください。
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フルリノベーションとは
フルリノベーションとは、既存の建物の内装をすべて解体してゼロから空間設計する方法です。
リノベーションには大きく分けて、以下の2つがあります。
■|フルリノベーション
リノベーションは、設備の取り換えや壁の撤去など空間の一部を改修するだけで、住居全体を改装するわけではありません。
しかし、フルリノベーションでは間取りや設備、インフラ部分も改装します。
そのため、フルリノベーションをすると、利便性を高めることに加えて建物の安全性を改善することが可能です。
一方で、フルリノベーションには工期が長い点や費用が高い点などデメリットも存在するため、メリットとデメリットを比較検討して工事をすべきか判断しましょう。
≫≫ 予算1000万円のマンションフルリノベーションを事例と共に解説!
リノベーションとリフォームとの違い
リノベーションとリフォームでは、3つの違いがあります。
■|居住設備
■|工事の規模
リフォームの目的は老朽化した場所を改修して新築に近い状態にするのに対し、リノベーションは既存の建築物の悪い部分を改善して価値を高めることが目的です。
また、リフォームは老朽化した建築物を新築に近い状態に回復することを目的にしていますが、リノベーションは現状よりも高い居住設備性能にすることを目指しています。
工事の規模に関してはリフォームは、壁紙の張り替えや設備の交換、外壁の交換などが一般的です。
しかし、リノベーションは間取りの変更や排水管の変更など大規模な工事をすることが多い傾向にあります。
リノベーションとリフォームの違いを理解し、意味合いを混同しないように気をつけてください。
≫≫ リノベーションとリフォームの違いとは?メリット・デメリットから費用相場まで解説
フルリノベーションの3つのメリット
フルリノベーションを実施すべきか悩んでいる方も多いでしょう。フルリノベーションには、3つのメリットがあります。
フルリノベーションには、さまざまなメリットが得られます。
それぞれのメリットを理解し、フルリノベーションを実施すべきか判断してください。
◉ 2. 理想の間取りを作れる
◉ 3. コストを抑えられる
1. 資産価値が上がる
フルリノベーションをすると経年劣化をカバーできるため、家の資産価値が上がります。
築年数を重ねていくと基本的に旧排水管の劣化や床下の痛みなどが発生していき、物件の価値が下がっていきます。
しかし、フルリノベーションをすれば内装をすべて新しく変更できるため、売却時の需要が高まるでしょう。
将来的に自宅を売却することを検討している方は、フルリノベーションをすることをおすすめします。
≫≫ リノベーションした中古マンションの資産価値を分かりやすく解説
2. 理想の間取りを作れる
理想の間取りを作れるのも、フルリノベーションをするメリットのひとつです。
フルリノベーションでは建築物全体を変更できるため、今までとは異なる間取りを作れます。
例えば、元々閉鎖的な間取りのキッチンだった場合を大きく移動させて対面キッチンにすれば、開放的な作りにできて、家族とのコミュニケーションがとりやすくなります。
また、フルリノベーションでは設備や素材も好みのものに変更することが可能です。
家の内装のデザインも自由に変更できるため、北欧風やカフェなど居心地の良いデザインに変更できます。
自宅の住み心地をさらに高めたい方は、フルリノベーションを実施して理想の間取りを作るとよいでしょう。
≫≫ マンションの人気の間取りは?3LDKから1LDKまで特徴や事例を解説
≫≫ マンションの間取り変更費用の相場を解説|事例やおすすめ会社もご紹介
3. コストを抑えられる
フルリノベーションをすると、固定資産税を安く抑えられる傾向にあります。
固定資産税は年々資産価値が低下していくので下がっていく傾向にあり、フルリノベーションをしたところで築年数をリセットできないためです。
住宅が古くなったから建て替えることを検討する人がいますが、住宅を新しく建て替えると資産価値が高まってしまい、高額な固定資産税を支払わなければいけません。
しかし、フルリノベーションはコストを抑えつつ新築のような見た目に改善できます。
新築を立てることを検討している方は、フルリノベーションをすることをおすすめします。
≫≫ 分譲マンションの固定資産税いくらかかる?仕組みから計算方法を解説
フルリノベーションの3つのデメリット
フルリノベーションを実施して得られるのは、メリットだけではありません。
フルリノベーションの実施を判断するためには、メリットとデメリットを理解しなければいけません。
それぞれのデメリットを理解し、自分が許容できるのかを判断してください。フルリノベーションのデメリットとして、以下の3つを紹介します。
◉ 2. リノベーション費用が高い
◉ 3. 予期しない施工項目が追加される
1. 工期が長い
フルリノベーションをすると規模によりますが、長くて完成まで半年もかかる恐れがあります。
フルリノベーション中は、仮住まいを用意しておかなければいけません。
ただ、フルリノベーションに半年かかるのはあくまで目安であり、半年以上かかる可能性があるため、予定以上にコストがかさんでしまう恐れがあります。
また、フルリノベーションには自宅の間取りやデザインなどを一から考える手間もかかります。
フルリノベーションを実施する場合は、工期の長さを加味したうえで、工事をすべきか判断してください。
2. リノベーション費用が高い
フルリノベーションは住宅の内装をすべて改装するので部分リノベーションと比較して、リノベーション費用が高くなりやすいです。
多くの方はリノベーション費用をローンで返済することになると思いますが、フルリノベーションではリノベーションローンを活用しなければいけません。
リノベーションローンは一般の住宅ローンと比較して金利が高く、最終的な返済額がより高くなる傾向にあります。
そのため、フルリノベーションをする場合はなるべく自己資金を出して借入金額を減らし、支払う金利を少なくするための工夫をしましょう。
≫≫ リノベーション費用の相場はいくらなのか?実例とともに徹底解説
3. 予期しない施工項目が追加される
フルリノベーションをしていると、予期しない施工項目が追加される場合があります。
一見問題のない建築物でも調査してみたらシロアリやカビが発生しており、構造部分の補修が必要な場合があるためです。
シロアリやカビが発生していた場合、耐震や耐熱など住宅の性能を高めるための施工をしなければいけません。
施工会社と打ち合わせをする際に、どんな項目が追加される可能性があるのかをあらかじめ確認しておくと良いでしょう。
なお、物件によってはリノベーションしやすいものとしにくいものがあるため、自身の住宅はどれくらいリノベーションがしやすいのかを確認しておくことをおすすめします。
フルリノベーションにかかる費用相場
ここでは、フルリノベーションにかかる費用相場を戸建てとマンションに分けて以下の表で解説します。
物件の種類 | 費用相場 |
マンション | 250〜900万円 |
戸建て | 390〜2,000万円 |
マンションでは戸建てと比較して室内の大きさが狭い場合が多いため、戸建てよりも安い価格になっています。
素材や機能性、グレード、デザインなどにこだわると、総額1,000万円を超える可能性があるため、自分の財布と願望を相談したうえでリノベーション内容を決定しましょう。
また、中古物件とリノベーションを両方行う場合は、ワンストップサービスの会社かつ仲介手数料が無料もしくはリーズナブルなところをおすすめします。
ワンストップサービスであれば複数の業者に依頼する手数料がかからないため、安く施工の依頼が可能です。
≫≫ ワンストップリノベーションとは?別々に依頼時の比較やメリット・デメリットを解説
≫≫【東京編】ワンストップリノベーション会社7選をランキング形式で比較!
フルリノベーションの平米単価と坪単価
フルリノベーションの平米単価は、8〜22万円/㎡です。例えば、施工面積50㎡の自宅でフルリノベーションするのであれば、400〜1,100万円がかかります。
とはいえ、設備や素材にこだわらなかった場合は、15万円/㎡で収まるのが一般的です。
また、フルリノベーションの坪単価は戸建てとマンションによって異なっており、以下の表を参考にしてください。
物件の種類 | 費用相場 |
マンション | 8〜50万円/坪 |
戸建て | 10〜73万円/坪 |
上記の数値はあくまで目安で物件の面積や使用する材料のグレードによって、フルリノベーションの価格は大きく異なっています。
20坪のマンションをフルリノベーションするとしたら、160〜1,000万円かかることを見積もっておくと良いでしょう。
最終的な予算は施工会社と相談したうえで決定してください。
フルリノベーションにかかる工事費の内訳
ここからは、フルリノベーションにかかる工事費の内訳を間取り変更と水回り、内装、耐震、外装に分けて解説します。
間取り変更に関する工事費の内訳は、以下のとおりです。
間仕切りの撤去 | 7〜23万円/箇所 |
ドアの新設 | 15〜20万円/箇所 |
フルリノベーションで間取りを変更するためには、間仕切りの撤去とドアの新設が欠かせません。1箇所につき上記の料金がかかる傾向にあるため、費用を考えたうえでどれだけ間取り変更するのか検討しましょう。
水回り工事の費用は、以下の表が目安です。
トイレ | 15〜50万円 |
洗面所 | 15〜50万円 |
キッチン | 50〜150万円 |
浴室 | 50〜150万円 |
水回りの設備も、取り付ける種類によって金額が異なっています。水回り設備は生活に欠かせないため、上記の価格がかかることを考慮してリノベーション内容を検討しなければいけません。
フルリノベーションの内装費用は、以下の表を参考にしてください。
壁付けクローゼット設置 | 10〜48万円/箇所 |
リビング | 15〜150万円 |
ウォークインクローゼット設置 | 18〜80万円/箇所 |
洋室/和室 | 20〜50万円 |
和室から洋室に変更 | 25〜100万円 |
新たにものを設置する場合や変更する場合は、費用が高額になる傾向にあります。
耐震関係の費用は、以下の表を参考にしましょう。
断熱工事 | 20〜100万円 |
耐震工事 | 25〜100万円 |
築年数が古い自宅の場合は耐震性や断熱性が低くなっている可能性があるので、断熱工事や耐震工事をしてより暮らしやすい家にすることをおすすめします。
外装の費用は、以下のとおりです。
外壁 | 塗装(50〜80万円) |
重ね張り(100〜200万円) | |
張り替え(130〜230万円) | |
屋根 | 塗装(30〜80万円) |
重ね葺き(60〜250万円) | |
葺き替え(60〜300万円) |
外壁と屋根では同じ作業をしたとしても、かかる費用が異なっています。
フルリノベーションにかかる費用を用意するためにも、上記の表を参考にしてください。
≫≫ リノベーションマンションの地震対策や確認方法ついて解説
≫≫ 中古マンション選びで気になる耐震基準!過去の被害状況から選び方を解説
ワンストップサービスかつ仲介手数料無料のリノデュース
フルリノベーションの利用を検討している方は、リノデュースの利用がおすすめです。
リノデュースは、リノベーションに適した物件選びからリノベーション、アフターサービスまで充実しています。
通常リノベーションをすれば100万円以上の仲介手数料がかかりますが、リノデュースは他社に業務を依頼しないため、仲介手数料が1円もかかりません。
仲介手数料が浮いた分、フルリノベーション費用に高い金額を充てられます。
また、リノデュースでは10年間のアフターサポートが付いているため、安心して利用しやすいです。
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フルリノベーション施工事例5選
ここでは、フルリノベーション施工事例を5つ紹介します。
それぞれの施工事例を確認し、自分がフルリノベーションをする時の参考にしてください。
◉ 91.08m²4LDK+Wから3LDKの施工事例
◉ 56.70m²2LDKから1LDK+Wの施工事例
◉ 85.49m²/3LDKの施工事例
◉ 75.48m²3LDKから2LDKの施工事例
74㎡/3LDKの施工事例
ここでは、74㎡/3LDKの物件を890万円かけてフルリノベーションした施工事例を紹介します。
元々キッチンは壁付けにされていましたが、カウンター式のキッチンにして開放感を表現しています。
洗面所は茶色のカウンター白色の洗面ボウル、色の違いがある青色のタイルを貼り、スッキリした印象のリノベーションをしました。
書斎は廊下から部屋に至るまで白色で統一されているため、一体感のある部屋作りが実現できています。
91.08m²4LDK+Wから3LDKの施工事例
この住宅は元々和風テイストで作られていましたが、何度もリノベーションを繰り返して色も素材もチグハグになっていたため、フルリノベーションをしました。施工主様曰く、2階の和室の部屋の色味が好みではなかったので、色合いを変えています。
元々1階にも6畳の和室がありましたが、隣接するLDKスペースを拡張するために排除し、広々としたスペースになっています。収納家具や床の色に統一感があり、美しい部屋作りができました。
大きな吹き抜けや開放感のある廊下にしたため、十分な採光を見込めます。
もともと和風テイストで作られた在来工法の戸建て住宅。何度か行われたリフォームにより、色も素材もチグハグになって…
56.70m²2LDKから1LDK+Wの施工事例
この住宅は、豊かな自然を楽しみつつ趣味の映画を楽しめるイメージの部屋を作りました。LDKをブラック、水回りを白色で統一し、部屋の清潔感を出しています。
照明は明るさを適切に調整できるように、調光機能を取り入れつつ意匠的なペンダントとブランケットをアクセントにしています。落ち着いた空間を維持しつつ、ちょっとした遊ぶ心も楽しめる空間を演出できました。
施工主様の趣味が映画であるため、100インチのスクリーンを設置しています。趣味の映画を気軽に大画面で楽しめるようなリノベーションが実現できました。
毎日がリゾートの定住 1LDK 山越しに海も望める自然豊かなリゾート地。定住のお住まいとして計画しつつも、立地…
85.49m²/3LDKの施工事例
この家のコンセプトは、開放的な空間づくりとスムーズな動線づくりでした。解放的な空間づくりに関しては、LDスペースをバルコニー側に設置してまとまり感のあるリビングを確保しています。
また、スムーズな動線づくりに対しては浴室を室内の中央に移動させ、部屋ごとを移動しやすいように工夫しています。
また、施工主様は猫を2匹飼っており、扉には猫が出入りできるゲートの用意や扉の位置や数を考慮して猫がお留守番しやすいようにリノベーションしています。
将来的な子供部屋への考慮、ネコちゃんと快適に過ごせる空間づくりも この度の施主様のデザイン・設計時のコンセプト…
75.48m²3LDKから2LDKの施工事例
この家は水回りの位置が変更できない規定があったため、壁紙や建具、床材などで個性的に仕上げています。施工主様は仕事柄出張が多くて多く衣装をお持ちであったことから、収納量の確保をしなければいけませんでした。
また、今後ペットを飼う予定であるため、ペットの暮らしに対応できる動線が必要でした。その結果、玄関に入ってから右側の洋室をウォ―クインクローゼットにし、寝室、廊下へとつながる出入り口を設けています。収納量の確保やペットの動線確保が実現できました。
隣接する寝室はスペースが小さくて問題ないとのことでしたので、コンパクトに抑えています。ただ、ベッドのヘッドボードには各種コンセント、照明スイッチを設けた腰掛を作って機能性を高めています。
もともと和風テイストで作られた在来工法の戸建て住宅。何度か行われたリフォームにより、色も素材もチグハグになって…
まとめ:フルリノベーションなら物件購入+リノベーションで理想の住まいを叶えよう
フルリノベーションを実施すれば、家の資産価値が上がる点や固定資産が安く抑えられる点など、さまざまなメリットが得られます。
その一方で、フルリノベーションには工期が長いことや予期しない施工項目が追加されるなどデメリットがあることも事実です。
先ほど紹介した施工事例は、リノデュースの事例です。
リノデュースではワンストップサービスを提供しており、仲介手数料はかかりません。
フルリノベーションの実施を検討している方は、リノデュースで物件購入とリノベーションをして、理想の住まいを手に入れましょう。