「私の選んだ物件がリノベーションできるのかわからない」
「どんな物件をえらべばいいのかな」
この記事にたどりついたあなたは、上記のようなお悩みを抱えてるのではないでしょうか。
実は、中古物件にはリノベーションに向いているものと向いていないものがあります。
とはいえ専門家ではないので、建物の何をみればいいのかわからないでしょう。
そこでこの記事では、リノベーションに向いている物件の選び方と見分けるポイントや探し方まで網羅的に紹介します。
中古物件は新築と比較してリーズナブルで購入しやすい不動産です。一方で内装や設備が古い可能性があります。
そのため、最新設備とデザインを施しリユースできるリノベーションは欠かせません。
この記事が、あなたの夢のマイホーム購入の一助になれば幸いです。
リノベーション向き物件とは
マイホームの購入に関する悩みのひとつが「新築or中古」ではないでしょうか。
新築物件がほしい一方で価格をおさえられる中古も捨てがたい。
そのように迷う場合、中古物件がおすすめです。
理由はお値打ち価格で購入が可能なうえ、リノベーションによるデザインと設備刷新が可能だからです。
しかし、中古物件の間取りやデザインは現代のものと比較すると経年劣化やトレンドが過ぎてしまっているものが多いです。
そのため今のライフスタイルに合わせたデザインや間取りをリノベーションで変更するのが理想的です。
この章ではリノベーション向き物件について深掘りしていきますので、ぜひ参考にしてください。
≫≫ リノベーションとリフォームの違いとは？メリット・デメリットから費用相場まで解説
◉ リノベーション向き物件を選ぶメリット
リノベーション向き物件の特徴
リノベーション向き物件の特徴は以下のとおり。
⬛︎｜木造建築の有無
⬛︎｜敷地やスペースの余裕の有無
⬛︎｜マンション管理の状態
⬛︎｜ラーメン構造であるか
中古物件といえど、現代のルールのもと建設されているかは重要なポイントです。
例えば耐震構造は新耐震基準を満たしているか否か。建築構造でリノベーションの可否が左右されることもあります。
例えば戸建て住宅の場合、木造在来工法の物件は補強工事がしやすいためおすすめできます。
また物件周辺のスペースに余裕があるほうが、資材おき場などのスペースを確保しやすくリノベーション向き物件です。
構造については他にもラーメン構造になっているかもポイントです。
ラーメン構造とは柱と梁で建築された建物の構造の名称です。
リノベーション向き物件を選ぶメリット
リノベーション向き物件を選ぶことで様々なメリットがあります。
⬛︎｜人気な立地でも購入価格がお手頃
⬛︎｜リノベーションを加味することで物件の選択肢が広い
⬛︎｜自分ごのみの間取りや内装にできる
中古物件は立地がよく人気の高いエリアにもあります。
新築に比べて価格が安価で「住んでみたいけどコストが……」という方にも住まいの理想を実現できる可能性が高まります。
また、リノベーションを前提に購入するためどんな間取りやデザインでも購入対象にできるのもメリットです。
そのため立地にフォーカスして物件を探すことができます。
リノベーションは、ご自身の好みや理想に合わせてデザインを依頼できるのも大きいです。
リノベーション向き物件の見分け方
リノベーション向き物件には多くのメリットがあることがわかったがどのように見分ければ良いのでしょうか。
ここでは見分け方を紹介します。
◉ 新耐震基準の適合物件
◉ 建物がラーメン構造
築年数が26年以上の物件
築年数が26年以上の物件はリノベーション向きとしておすすめです。
マンションなどの不動産は新築から築年数が経過するほど購入時の価格よりも価値が下がります。
特に新築から10年間の価格下落は顕著で、新築と10年経過した建物では約1,000万円以上の下落します。
一方で築26年以上経過すると不動産価格が安定して来るため、そのタイミングで購入しリノベーションを行う方が総合的な費用が軽くなります。
リノベーション向きの物件を購入するなら築26年以上の建物を狙うのが良いでしょう。
新耐震基準の適合物件
購入を検討したい物件が新耐震基準を満たしているかどうかはリノベーションの面でも住宅ローンの面でも重要です。
新耐震基準とは、震度6〜7程度の地震でも倒壊のおそれがない建物の基準です。
建物を見るポイントは1981年6月以降に建築認定を受けているかどうかです。
1981年6月以前の建物は「旧耐震基準」の適合物件です。
主に震度5強程度の地震で倒壊のおそれがない設計となっていますが、大規模地震が多い日本でいまや旧耐震基準の建物はリスクが高いものになりました。
また、耐震基準は住宅ローンの減税にも影響します。
新耐震基準では住宅ローンの控除が受けられますが、旧耐震基準では控除対象になりません。
1981年6月以前の建物に関しては「耐震基準適合証明書」が必要になります。
リノベーション向きの物件を探すなら、新耐震基準に満たしている建物であるかどうかを確認しましょう。
建物がラーメン構造
建物がラーメン構造のものがリノベーション向き物件です。
ラーメン構造とは、垂直に立てる柱（はしら）と水平方向につなげる梁（はり）で長方形型の建物を建造する建築構造をさします。
ラーメン構造はマンションなどの集合住宅から戸建てまで幅広く活用されています。
ひとつの空間に仕切り状の壁がないため、間取りの変更がしやすい特徴があります。
そのためリノベーションに非常に向いている構造です。
一方で、ラーメン構造と比較されるのが「壁式構造」です。
壁式構造とは、天井と床、壁4枚の計6枚で構成される構造です。
ラーメン構造のような垂直と横の複数の「線」で支えるのではなく、壁や床、天井の「面」で支える造りです。
内見時の見た目がスッキリしている半面、間取りを変更しずらいデメリットがあるためリノベーションにはあまりおすすめできません。
また、壁式構造はマンションのような高層階層では耐久度などの理由から取り入れていません。
リノベーション向き物件の6つの選び方
実際に物件を選ぶ際にリノベーションをするにあたってどのように選んだら良いでしょうか。
ここでは、リノベーション向き物件の選び方を６つご紹介します。
◉ 2. 耐震基準が新耐震基準
◉ 3. 資産価値が安定した物件
◉ 4. 管理が行き届いている物件
◉ 5. 目に見えない部分の修復が必要ない物件
◉ 6. 周辺環境が問題ない場所にある
1. 希望の間取りに変更可能な構造
リノベーションで希望の間取りを実現するためには、物件の構造が重要なポイントになります。
特に、大幅な間取り変更を希望する場合は、ラーメン構造の物件を選ぶのがおすすめです。
マンションの構造は大きく2種類に分けられます。
壁式構造：壁で建物を支える構造。壁を撤去すると建物の強度が損なわれるため、間取り変更の自由度が低い。
ラーメン構造： 柱と梁で建物を支える構造。壁を撤去しても建物の強度が維持されるため、間取り変更の自由度が高い。
物件がラーメン構造か否かを確認するには、物件情報の構造欄を確認したり、管轄の不動産会社に直接聞いてみることでわかります。
リノベーションを加味した不動産購入はラーメン構造を基準に選んでみましょう。
2. 耐震基準が新耐震基準
リノベーションを検討する際は、物件の耐震基準が新耐震基準を満たしていることを確認しましょう。
近年、日本は南海トラフ巨大地震や首都直下地震などの大規模地震が発生する可能性が高まっています。
大規模地震が発生した場合、旧耐震基準の建物は倒壊する可能性が高くなります。
そのためにも購入したい物件が新耐震基準に適合しているかを確認することは重要なポイントです。
また。住宅ローンを組む際の控除制度も旧耐震基準の場合は対象にはなりませんので注意が必要です。
物件が耐震基準を満たしているかを確認する方法は、物件情報を築年数と不動産会社に聞いてみるの2つです。
≫≫ 中古マンション選びで気になる耐震基準！過去の被害状況から選び方を解説
3. 資産価値が安定した物件
資産価値が安定した物件は中古物件購入＋リノベーションをするのに最適です。
一般的に、中古物件は築年数とともに価格が下落します。しかし、築26年を過ぎると価格の下落が緩やかになり、築40年程度まで比較的安定した価格で推移します。
資産価値が26年以降落ち着いてくる理由は需要の関係です。
中古物件は26年以上経過すると設備の劣化や建物辞退の老朽化が不安材料となります。
そのため物件を購入後に修繕費用や補修工事などの費用がかかる場合があるためです。
とはいえ、修繕工事が行われていたり建物の老朽化があまり進んでいない物件は中古のなかでもねらい目。
ただし、立地条件や周辺環境など、資産価値に影響を与える要素を総合的に判断することが重要です。
4. 管理が行き届いている物件
管理状況もリノベーション向き物件を探すためのポイントです。
管理が行き届いていない物件は、設備の劣化が進んでいる可能性があります。
設備の劣化は、リノベーションの費用を増加させる原因です。
また修繕計画がしっかりしていれば、修繕費を抑えることも可能です。
そのような建物はゴミや衛生面が整っているため、快適な住環境を維持することができます。
建物の管理状況を確認する方法は、内見をして実際に建物を確認する方法と管理会社へ直接連絡すること。
そしてSNSなどの口コミを参考にしてもいいでしょう。
≫≫ 中古マンションの管理費／修繕積立金の違いは？各相場と値上がる要因
5. 目に見えない部分の修復が必要ない物件
マンションなどの建物では目に見えない部分の修復状況も重要なポイントです。
目に見えない部分とは、具体的には以下をポイントとしてみるのがいいです。
⬛︎｜室内の汚れや染み
⬛︎｜建具の建付け状態
⬛︎｜下水の匂いや浴室等のカビ
⬛︎｜壁や天井のヒビ
物件の見えない部分を確認するのは内見下だけではわかりません。
専門的な視野も必要になるため、専門家に調査を依頼するのがおすすめです。
≫≫ ホームインスペクションとは？費用や相場を分かりやすく解説
6. 周辺環境が問題ない場所にある
物件以外にも周辺環境も選ぶ際の重要ポイントです。
周辺環境が悪いと、騒音や振動、悪臭などの問題が発生する可能性があります。
これらの問題は、リノベーションで解決することはできません。
例えば、高速道路が目の前にある環境や線路沿いの電車が近くを走る環境などです。
周辺環境は実際に現地へ行くことが最もわかりやすい確認方法です。
少し手間にはなりますがこれから長期的に住む環境であるため、そこの労力は惜しまずに行動しましょう。
≫≫ 閑静な落ち着きのある物件に住みたい、静かな物件の探し方とは
リノベーション向き物件の探し方
リノベーション向き物件の見分け方や選び方を理解しても探し方を知らないと、理想の不動産にはたどりつけません。
ここではリノベーション向き物件の探し方を解説します。
◉ ワンストップリノベーションサービスを利用する
ポータルサイトを活用して自分で調べる
リノベーション向き物件を探す方法はいくつかありますが、まずはポータルサイトを活用して自分で調べるのがおすすめです。
ポータルサイトは、インターネット上で複数の不動産会社が扱っている物件情報をまとめて検索できるサービスです。
自宅にいながら、たくさんの物件情報を手軽に収集することができます。
立地条件、築年数、価格、間取りなどの条件で絞り込み検索を行うことができます。
希望条件に合致した物件を見つけやすくなります。
気になる物件を見つけたら、ポータルサイトから直接不動産会社に問い合わせることができます。
不動産会社との接点を増やすことで、リノベーションに関する情報収集や相談がしやすくなります。
リノベーション会社が運営している中古物件情報サイトは、リノベーションに適した物件が豊富に掲載されています。
また、リノベーションに関する専門的なアドバイスを受けることもできます。
ワンストップリノベーションサービスを利用する
ワンストップリノベーションサービスを利用する方法があります。
ワンストップリノベーションサービスは、物件探しから資金計画、設計、施工、アフターサービスまでを一貫してサポートしてくれるサービスです。
複数の業者を自分で探したり、やり取りする必要がなく、手間や時間を省くことができます。
また、不動産やリノベーションの専門家が在籍しています。
専門家のアドバイスを受けながら、希望に合致した物件探しやリノベーションプランの検討を行うことができます。
ワンストップリノベーションサービスは、手間や時間を省き、プロのアドバイスを受けながらリノベーションを進めたい方におすすめです。
複数の会社を比較検討し、費用内容や契約内容をしっかり確認した上で利用するようにしましょう。
≫≫ ワンストップリノベーションとは？別々に依頼時の比較やメリット・デメリットを解説
近年、中古住宅をリノベーションして暮らすという選択肢が定着しつつあります。リノベーションを検討している多くの方が、リサーチをおこなう際に「ワンストップリノベーション」という言葉を頻繁に目にするのではないでしょうか。しかしワン[…]
リノベーション向き物件の選び方まとめ
リノベーションは、中古物件を購入して自分好みの空間を作り上げる魅力的な選択肢です。
しかし、物件選びは成功の鍵を握ります。
例えば、間取りが変更しやすいラーメン構造の物件や新耐震基準に適合している築26年以上の建物。
周辺環境の問題がなく、管理状況がいいマンションが挙げられます。
しかし、様々な条件を満たす物件を見つけるのは容易ではありません。
そこで、以下の方法がおすすめです。
⬛︎｜ポータルサイトを活用して調べる
⬛︎｜ワンストップリノベーションサービスの会社を利用する
手間や時間を省き、プロのアドバイスを受けながらリノベーションを進めたい方には、ワンストップリノベーションサービスがおすすめです。
さらに、仲介手数料無料のリノデュースを利用することで、費用を抑えながら理想の住まいを実現できます。
リノベーションは、中古物件を自分好みの空間に変え、資産価値を高める方法です。
上記のポイントを押さえ、専門家のサポートを受けながら、理想の住まいを実現してください。
