「無理なく返せる月々の金額はいくらだろう」
「適正な借り方を教えてほしい」
この記事にたどりついたあなたは上記のような情報をお探しではないでしょうか。
高収入の部類に入る世帯年収700万円でも、いざ住宅ローンを考えると不安がこみあげるものです。特に、生活に最も影響する月々の支払額は気になるところではないでしょうか。
この記事では、上記の疑問や不安を解消できる内容になっています。
この記事でわかること |
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世帯年収700万円の借入可能額 返済計画のポイント 実際の返済シミュレーション |
これから住宅の購入を検討している人には、必ずご覧頂きたい内容です。
ぜひ最後までお読みいただき、不動産購入の参考にしていただきますと幸いです。
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世帯年収700万円で組める住宅ローンの借入可能額
借入可能額は年収により異なります。また、借入可能額と適正な借入額があることも理解しておきましょう。
ここでは世帯年収700万円の方向けに、住宅ローンの借入可能額と適正な金額について解説していきます。
ぜひご覧ください。
◉ 世帯年収700万円の住宅ローンの適正な額
◉ 世帯年収700万円で組める住宅ローンの適正な頭金
世帯年収700万円の住宅ローンで借りられる額
収入からどのくらいの住宅ローン借入が可能なのか?を算出するには「年収倍率」を利用するのが良いです。年収倍率とは、物件の価格が購入希望者の収入の何倍にあたるかを計算する数式です。
借入可能額は年収の7倍といわれています。収入が700万円の場合、単純計算で借入可能額は4,900万円です。
世帯年収700万円の住宅ローンの適正な額
借入可能額は住宅ローンとして、金融機関から借りることのできる上限値を算出できます。しかし、借入可能額を満額融資よりも適正な金額で借り入れることが肝心です。
なぜなら、借入は無理なく返済できる金額でおこなえるのが理想だからです。
適正価格の算出には、「返済比率」を利用します。返済比率とは、借入金が収入の何割を占めるのかを計算する数式です。
一般的に返済比率は20%〜25%が目安とされています。年収700万円の20%は140万円です。これを12か月で割ると約11.7万円。月々約12万円の支払いであれば、生活に影響しないという計算になります。
≫≫ 住宅ローン借入れ限度額の基準を解説!年収での目安金額もご紹介!
世帯年収700万円で組める住宅ローンの適正な頭金
不動産購入では「頭金」が必要なことが多いです。頭金とは物件購入時に始めに価格の何割かを先に支払うお金です。
頭金を支払うことで、借入額も減るため頭金は大切な要素なのです。
とはいえ、頭金をどのくらい準備すればいいかは特に基準はありません。しかし、購入価格の2割程度を頭金で支払うのが理想といわれます。
頭金が沢山あればあるだけ借入の負担が減るので、物件を購入するための資金を事前に準備しておくのも良いでしょう。
≫≫ マンション購入時の頭金はいくら必要?頭金ゼロの3つの注意点も解説
世帯年収700万円の返済計画をたてる4つのポイント
不動産購入はローンを組むなどの金融リスクを伴います。そのため闇雲に計画を立ててもうまくいきません。
そこで、返済計画を立てる上での4つのポイントを解説します。
◉ 返済比率は25パーセント以下にする
◉ 金利のタイプが変動か固定か把握する
◉ 頭金と自己資金のバランスを保つ
日常の収入と支出から無理のない返済計画を立てる
返済計画は「無理なく支払える」が基本であり非常に重要な部分です。これは、家計の健全性を保ち、将来的な不安を解消するために最も重要なポイントです。
具体的には以下のステップを踏むのがおすすめです。
2. 固定費と変動費を分けて管理
3. 余剰金を算出し、無理のない返済計画を立てる
まずは家計簿アプリなどを活用して現状の収入と支出を把握しましょう。これが計画を立てる第一歩です。次に、支出を固定費と変動費に分類します。
固定費とは主に、支払家賃や水道光熱費、携帯の利用料金など毎月必ず発生する支払いです。ご家庭での変動費は、食費や日用品などの生活に関する費用や、友人や同僚との食事会や趣味などに支払う費用を指します。
現状をすべて洗い出した後に、返済に充てられるお金がどのくらいなのかを設定します。ここで重要なのは、固定費で支払う家賃が物件購入により返済に充てられるということ。
そのため、現状の家賃支払額がで返済金額に収まれば理想的です。
返済比率は25パーセント以下にする
返済比率を25%以下にすることもポイントのひとつです。
年収700万円では25%は175万円です。月々の支払に換算すると約14万5千円になります。
25%はあくまでも上限の値なので月々の支払が14万円以下が望ましいでしょう。
なぜならば、上限ギリギリの場合生活に影響がでる可能性があるからです。
もちろん、返済比率はあくまでも目安です。ご自身のライフプランや家計状況に合わせて、無理のない返済比率を設定しましょう。
金利のタイプが変動か固定か把握する
金利の対応を把握することもポイントのひとつです。金利の対応は「固定」「変動」の2種類があります。
固定金利は金利が同じなので、一定の返済額のため家計管理がしやすいです。
一方で、金利は高めのところが多いです。変動金利は利率が低めなので支払額も低くなりやすいのが利点ですが、市場環境により金利が上昇するリスクもあります。
どちらを選ぶべきかは、ローン契約者のライフプランやリスク許容度で変わります。
固定金利がおすすめな人 | 変動金利がおすすめな人 |
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安定した家計管理をしたい人 金利上昇リスクは避けたい | 相場を把握できる人 リスク許容が広い人 返済金額を低くしたい人 |
世帯年収700万円の場合、固定金利と変動金利のどちらを選ぶべきでしょうか?
通常、返済比率25%以下であればどちらの金利タイプを選んでも問題ありません。
ただし、金利上昇リスクを避けたい場合は、固定金利を選ぶことをおすすめします。
頭金と自己資金のバランスを保つ
頭金とは、住宅購入時に現金で支払う金額です。自己資金とは、頭金以外にも住宅購入に充てることができる資金です。
頭金はなくても借入はできます。しかし、支払負担を考えると頭金は最低でも2割以上用意することをおすすめします。
頭金が多いほど借入額が少なくなり、返済利息も低くなるためです。
また自己資金も同様に重要です。
自己資金が多いほど、住宅ローンの借り入れ額が少なくなり、返済負担を軽減することができます。また、将来的に繰り上げ返済しやすくなります。
そのため頭金と自己資金のバランスも考えましょう。
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≫≫ 初心者でも分かる住宅ローンの正しい選び方は?3種類の金利や審査について解説
世帯年収700万で無理のない住宅ローンの返済シミュレーション計画例
ここでは実際に借入期間と金利タイプにわけてシミュレーションをしていきましょう。ぜひ参考にしてください。
◉ 金利タイプ別の返済シミュレーション
借入期間別の返済シミュレーション
シミュレーションは三井住友銀行 住宅ローンシミュレーションを利用します。
事前設定として、借入金額5,000万円/変動金利(年率0.475%)/元利均等返済とします。
【返済期間25年の場合】 | 【返済期間30年の場合】 | 【返済期間35年の場合】 |
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総返済額:約5,304万円 毎月の返済金額:176,791円 年間返済金額:約212万円 返済比率:約30.3% | 総返済額:約5,366万円 毎月の返済金額:149,47円 年間返済金額:約179万円 返済比率:約25.6% | 総返済額:約5,428万円 毎月の返済金額:129,241円 年間返済金額:約155万円 返済比率:約22.1% |
上記のシミュレーションでは、5,000万円を借り入れた場合、無理なく返済できる適正な期間は35年です。これは返済比率から分析できます。
もしくは、借入金を4900万円以下に設定すれば、30年の返済期間でも返済比率25%以内に収まるでしょう。
金利タイプ別の返済シミュレーション
次に金利対応別でのシミュレーションです。こちらのシミュレーションは住宅保証機構
借り入れ条件は前項と同じ5,000万円・返済期間を共に35年とします。
【固定金利2.55%の場合】 | 【変動金利0.475%の場合】 |
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総返済額:約7,564万円 毎月の返済金額:180,90円 年間返済金額:約216万円 返済比率:約30.9% | 総返済額:約5,428万円 毎月の返済金額:129,241円 年間返済金額:約155万円 返済比率:約22.1% |
金利対応別で見た場合、固定金利よりも変動金利の方が無理なく返せる金額です。
仮に変動金利が1%上昇した場合でもまだ固定金利よりも変動金利の方が返済金額は低いでしょう。
世帯年収700万 住宅ローンのまとめ
今回は世帯年収700万円での借入金額や返済計画について解説しました。
住宅ローンの借入限度額は年収により大方目安を算出が可能です。しかし限度額いっぱいに借入をするのは返済リスクを伴うのでおすすめしません。
限度額を把握したうえで、適正な借入金額を算出して借入申請をしましょう。
適正金額は返済比率によりある程度計算できます。それをもとに無理のない返済計画を立て、実行するのが持続可能な生活をするポイントです。
ぜひこの記事を参考に、適切な住宅ローンを契約してください。