住宅購入を検討する際、自身の年収に基づいてどのような物件が選択肢となるかを知っておきましょう。
購入する際には、適切な価格帯を考えることが重要です。
一般的な目安として、年収の約5倍~6倍程度の価格帯がおすすめです。
本記事では年収400万円の人向けに、マンション購入価格の目安および住宅ローン返済額について解説しますのでぜひ参考にしてください。
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年収400万円で購入できるマンション価格の目安は?
購入できるマンション価格の目安は住宅ローンの借入可能額によって決まります。
目安となる住宅ローンの借入可能額を考える上で根拠となる指標が2つあります。
2つの指標とは返済負担率と年収倍率です。
■|返済負担率・・・年収に対して年間どのような割合で住宅ローンを返済できるか表す指標
■|年収倍率・・・住宅ローンの借入額が年収の何倍になるかを表す指標
いずれも住宅ローンに関する指標となり、住宅ローンをいくら借りられるか、またいくら返せるかの基準となります。
なぜ2つの指標が重要なのかと言うと、一括でマンションを購入できない場合、住宅ローンの活用は必須となるからです。
2つの指標は住宅金融支援機構が公表している「2021年度フラット35利用者調査」にも記載のある重要な情報となっております。
住宅ローン借入額はマンション購入額の目安となりますので計算しておきましょう。
≫≫ 共働き世帯の年収に見合うマンション購入のポイントを分かりやすく解説
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年収400万円でマンション購入時の住宅ローン借入可能額と月々の支払い額
マンション購入時に必要な住宅ローン借り入れ可能額と月々の支払額について以下のポイントから解説します。
– 年収倍率で目安をみる
– マンション購入後の月々の支払額シミュレーション
返済負担率を出してみよう
住宅ローン借入額の目安として返済負担率という指標があります。
返済負担率とは、年収に対して1年でいくら住宅ローンを返済できるかを表す指標です。以下の式で計算されます。
返済負担率=1年間の返済額計÷年収
たとえば年収400万円の場合、1年の返済額計が40万円であれば、返済負担率は10%です。
返済負担率が高ければ高いほど、高額なマンションが買えるでしょう。返済能力が高いとみなされるからです。
≫≫ 初心者でも分かる住宅ローンの正しい選び方は?3種類の金利や審査について解説
年収倍率で目安をみる
もうひとつの目安は年収倍率です。
年収倍率は住宅ローン借入可能額が年収の何倍かを表す指標です。以下の式で計算されます。
年収倍率=住宅ローン借入額÷年収
年収倍率にご自身の年収を掛け算すると、ご自身に適したマンションの購入金額となるわけです。
年収倍率も高ければ高いほど、マンション選びの選択肢が増えるでしょう。
なお、年収倍率の平均は「2021年度フラット35利用者調査」をご覧ください。
マンション購入後の月々の支払額シミュレーション
年収400万円の方がマンションを購入した場合の、月々の支払額をシミュレーションしてみましょう。
条件は以下の通りです。
■|変動金利0.45%、元利均等返済、借入期間35年
■|ボーナス払いなし
■|月収は、約27万円での計算。
年収400万円÷12=約33万円から社会保険料や所得税などを引いた金額が約27万円です。
①一人暮らしの方が4,300万円の新築マンション(35㎡、1LDK)を購入
②二人家族が3,900万円の新築マンション(54㎡、2LDK)を購入
③三人家族が3,100万円の中古マンション(75㎡、3LDK、築9年)を購入
月の支払額 | ① | ② | ③ |
住宅ローン返済額 | 110,673円 | 100,380円 | 79,788円 |
管理費・修繕積立金 | 14,592円 | 15,950円 | 25,920円 |
合計 | 125,266円 | 116,329円 | 105,708円 |
いずれも10万円を超える金額が必要となりますので、参考にしてください。
年収400万でマンション購入する際のローン計画の注意点
年収400万円でマンションを購入する際のローン計画における注意点を解説します。
– 頭金の有無で毎月の支払額が変わってくる
– 返済額は無理なく支払える金額にする
– 資金援助も視野に入れておく
毎月の支払は物件購入費用だけではない
毎月の支払いは物件購入費用だけではありません。以下のような費用がかかります。
項目 | 内容 | 概算 |
修繕積立金 | マンションの修繕や建て替えの為の費用 | 約1~2万円/月額 |
管理費 | マンションの共用部分の維持費用 | 約1~2万円/月額 |
駐車場代 | 車やバイクを所有している場合の費用 | 約5千円~2万円/月額 |
保険費用 | 火災保険や地震保険などの費用 | 約1千円/月額 |
税金 | 固定資産税や都市計画税など | 約1万円/月額 |
頭金の有無で毎月の支払額が変わってくる
頭金の有無でも毎月の支払額は変わってきます。
頭金とはマンションの購入時に現金で先に支払う費用です。
頭金が大きければ大きいほど、住宅ローンの借入額を減らせます。
国土交通省が調査・報告している「令和4年度住宅市場動向調査報告書」では、中古マンションの購入時、平均として49.3%を頭金として支払った結果が発表されました。
たとえば3,000万円の物件を購入した場合、1,479万円を頭金として支払った計算になります。
≫≫ マンション購入時の頭金はいくら必要?頭金ゼロの3つの注意点も解説
返済額は無理なく支払える金額にする
住宅ローンの返済額は無理なく支払える金額にしましょう。
3,000万円程度のマンションを購入する場合、月々10万円を超える支払いが必要となります。もし借り始めたうちは問題なくとも、出産や介護など大きな費用が急に発生することもあり得ます。
生活ギリギリの借入額ではなく、急な支出を見込み余裕のある返済計画を作りましょう。
資金援助も視野に入れておく
資金援助も視野に入れておくことをおすすめします。
ご両親や祖父母がご健在の場合、資金援助してもらえる関係性を結んでおきましょう。
一定額までは資金援助の税金がかからないため、可能であればおすすめの方法です。
国税庁のHP「No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」をご覧ください。
省エネ等住宅の場合には1,000万円まで、それ以外の住宅の場合には500万円までの住宅取得等資金の贈与が非課税となるので活用できそうであればぜひ活用してください。
≫≫【2024年度版】新築・中古マンション購入で使える補助金/申請方法も解説
【ポイント解説】年収400万でマンションを購入する際の物件選び
マンションを購入時における物件選びについて以下のポイントを解説します。
– 新築より中古マンション
– 中古物件購入+リノベーションがおすすめ
都心よりも郊外がおすすめ
都心よりも郊外の物件がおすすめです。同じ条件でも郊外の物件は安く済むからです。
もちろん金額が同じであれば、より良い条件が見つかるでしょう。
都心や大阪など中心地だけではなく、郊外の物件であれば築年数やアクセスなどご自身の理想に近い物件を見つけられる可能性が非常に高くなります。
≫≫ 東京で中古マンション購入におすすめなエリアはどこ?目的別に解説
近年、中古住宅をリノベーションして暮らすという選択肢が定着しつつあります。リノベーションを検討している多くの方が、リサーチをおこなう際に「ワンストップリノベーション」という言葉を頻繁に目にするのではないでしょうか。しかしワン[…]
新築より中古マンション
新築より中古マンションがおすすめです。中古マンションは手頃な価格で購入できるからです。
新築物件で理想を追い求めると、どうしても費用が高くなります。
中古マンションであれば面積や立地など、幅広く候補が探せます。
更に、リノベーションがOKの物件であれば新築同様の住み心地に変えられますので大変おすすめです。
中古物件購入+リノベーションがおすすめ
中古物件購入+リノベーションが大変おすすめです。
理想の条件が見つかりやすい中古物件をリノベーションすることで新築同様のマンションが手に入るからです。
費用は新築物件を購入するよりも安く済むので、とてもお得な方法となります。
≫≫【2024年最新】東京のリノベーション会社ランキング10選!大手から上場企業まで徹底比較
【まとめ】中古マンション購入+リノベーションのご相談なら「リノデュース」
理想のお住まいを手に入れるために、中古マンション購入+リノベーションがおすすめです。
中古物件を新築同様の住み心地にできます。
新築物件は手が届かないという方もリノベーションを活用することで理想の住まいを実現できる可能性があります。
本記事を参考に中古物件+リノベーションをご検討ください。おすすめなのは仲介手数料が無料の会社を選ぶことです。マンション購入で後悔しないように本記事が役に立てば幸いです。