年収400万円で住宅ローンは組めるのだろうか。。。
この記事では上記のような方向けにわかりやすくお応えしています。
結論から申し上げると、3,000万円台であれば住宅ローンは組めます。しかし収入が少ない分、注意が必要です。
「意外と組めるんだね」「夢が広がる」
と思った方もいるかと思いますが、ローンを組む前に注意点をしっかりと理解しておきましょう。
この記事では、年収400万円でも組める住宅ローンについての紹介と注意点、
返済シミュレーションも含めて紹介していきますので、ぜひ最後までご覧下さい。
知見を持つことで、賢く家を買うことができます。
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年収400万円でも住宅ローンは組めるが注意が必要
冒頭、ご紹介したように年収400万円でも住宅ローンは組めます。とはいえ、借り方は慎重に選びましょう。
収入が高くない場合。借入先は「フラット35」がおすすめです。
フラット35とは、独立行政法人である「住宅金融支援機構」と民間金融機関が提携した住宅ローンです。
70歳未満であり、日本国籍であれば比較的誰でも申し込むことができます。
しかし、借りやすいとはいえ、そこは借金をするということと同じです。
毎月の返済ができなくなる可能性を踏まえて、背伸びはしない方が良いでしょう。
一般的に、住宅ローンは年収の5〜6倍が良いとされています。年収400万円の場合、2,000万円〜2,400万円くらいが妥当といえます。
とはいえ、家族構成や職業、借入れする時の条件はそれぞれ異なります。
この章では、住宅ローンについて詳しく解説していきましょう。
◉ 年収倍率で計算すると平均〜3,080万は借入可能
◉ 理想的な住宅ローン借入金額
≫≫ 初心者でも分かる住宅ローンの正しい選び方は?3種類の金利や審査について解説
年収倍率で計算すると平均〜3,080万は借入可能
年収倍率とは、購入者の年収と物件価格の比率を示す数値です。住宅ローンの借入可能額の目安として用いられることが多いです。
もし購入金額が3,000万円の場合、年収400万円の年収倍率は7.5倍です。
一般的に年収倍率は5〜6倍が理想とされているので、3,000万円の物件購入はリスクが高いといえます。
とはいえ、これはあくまでも目安であり、実際の借入可能額は、年収倍率だけでなく、
勤続年数、職業、年齢、他社借入額、物件種別、立地、築年数などによって異なります。
「2022年度フラット35利用調査」によると、物件種別の年収倍率における必要所要資金は以下のとおりです。
注文住宅 | 6.9倍 | 3,717万円 |
---|---|---|
土地付き注文住宅 | 7.7倍 | 4,694万円 |
建売住宅 | 6.9倍 | 3,719万円 |
新築マンション | 7.2倍 | 4,848万円 |
中古マンション | 5.9倍 | 3,157万円 |
中古建売 | 5.7倍 | 2,704万円 |
注文住宅や建売住宅、新築マンションは軒並み必要資金が高い傾向です。
一方で中古マンションや戸建が年収倍率6倍以内で購入できる範囲になっています。
≫ ≫ 住宅ローン借入れ限度額の基準を解説!年収での目安金額もご紹介!
理想的な住宅ローン借入金額
理想の住宅ローンの借入可能額は、2,000万円〜2,400万円程度となります。
理由は、以下のとおりです。
◉ 毎月の返済額が無理のない範囲に抑えられる
◉ 金利の上昇リスクを抑えられる
◉ 将来のライフイベントに備えられる
毎月の返済額は、借入額や金利、返済期間によって異なります。
例えば、借入額2,400万円、金利0.7%、返済期間30年の場合、月々の返済額は約8万円となります。
この金額は、世帯年収400万円の場合、生活費や教育費などのほかにも、貯蓄や老後の準備などにも充てられる金額です。
また、金利は変動するため、将来的に金利が上昇した場合、返済負担が重くなる可能性があります。
そのため、借入額を抑えることで、金利上昇リスクを抑えることも可能です。
さらに、住宅ローンを組んだ後は、結婚や出産、子育てなど、ライフイベントの変化に伴い、収入や支出の状況が変わる可能性があります。
そのため、将来のライフイベントに備えて、ある程度の貯蓄を残しておくことも重要です。
もちろん、理想的な借入額は、家族構成やライフスタイル、ライフプランなどによって異なります。
無理のない返済計画を立てるためには、事前にしっかりと検討することが大切です。
≫ ≫ 住宅ローン金利を下げる方法とは?交渉のコツを徹底解説
年収400万円の無理なく返せる住宅ローンシミュレーション
無理なく返済するためのローンシミュレーションでは、固定金利と変動金利のいずれかを考慮しましょう。
住宅ローンの金利には、固定金利と変動金利の2種類があります。
固定金利は、契約時に決められた金利が、返済期間中ずっと適用されます。
一方、変動金利は、市場金利の変動に合わせて、金利が変動します。
金利変動リスクがないため、返済計画が立てやすいというメリットがあります。
しかし、金利上昇時には、変動金利よりも返済負担が重くなる可能性があります。
変動金利は、金利上昇時には返済負担が重くなる可能性がありますが、金利下落時には、返済負担が軽くなるというメリットがあります。
ここでは上記を理解したうえでシミュレーションを紹介していきます。
◉ 変動金利の住宅ローンのシミュレーション
◉ 固定金利の住宅ローンのシミュレーション
変動金利の住宅ローンのシミュレーション
まず、変動金利の場合のシミュレーションをしていきます。
前提条件以下です。
項目 | 金額・金利・期間 |
---|---|
年収 | 400万円 |
借入額 | 2,400万円 |
金利 | 変動金利(当初0.7%) |
返済期間 | 30年 |
ボーナス返済 | なし |
毎月の返済額 | 8万円 |
総返済額 | 3,816万円 |
利息 | 1,416万円 |
世帯年収400万円の場合、理想的な借入額は2,000万円~2,400万円程度とされています。
このシミュレーションでは、借入額を2,400万円として、月々の返済額を8万円としています。
8万円は、世帯年収400万円の場合、生活費や教育費などのほかにも、貯蓄や老後の準備などにも充てられる金額です。
また、金利は変動するため、将来的に金利が上昇した場合でも、返済負担が重くなりすぎないように、借入額を抑えることも重要です。
このシミュレーションでは、金利は0.7%としていますが、金利上昇時には、毎月の返済額や総返済額が増加する可能性があります。
そのため、金利上昇リスクに備えて、繰り上げ返済や、金利上昇時に金利固定に切り替えるといった対策を検討しておくとよいでしょう。
固定金利の住宅ローンのシミュレーション
次に固定金利でのシミュレーションです。
前提条件は変動金利と同じにしました。
項目 | 金額・金利・期間 |
---|---|
世帯年収 | 400万円 |
借入額 | 2,400万円 |
金利 | 変動金利(当初0.7%) |
返済期間 | 30年 |
ボーナス返済 | なし |
固定金利には全期間固定金利と10年固定金利があるため、2つのシミュレーションをまとめていきましょう。
【全期間固定金利】
項目 | 金額・金利・期間 |
---|---|
世帯年収 | 400万円 |
借入額 | 2,400万円 |
金利 | 変動金利(全期間0.7%) |
返済期間 | 30年 |
ボーナス返済 | なし |
毎月の返済額 | 10万円 |
総返済額 | 5,216万円 |
利息 | 2,816万円 |
【10年固定金利】
項目 | 金額・金利・期間 |
---|---|
世帯年収 | 400万円 |
借入額 | 2,400万円 |
金利 | 変動金利(10年固定0.7%) |
返済期間 | 30年 |
ボーナス返済 | なし |
毎月の返済額 | (10年間)8万円/(残り20年間)10万円 |
総返済額 | 4,504万円 |
利息 | 2,104万円 |
全期間固定金利は、金利上昇リスクを抑えることができるため、安心して住宅ローンを組むことができます。
しかし、金利下落時には、変動金利よりも利息負担が大きくなる可能性があります。
10年固定金利は、金利上昇リスクをある程度抑えることができるため、変動金利よりも安心して住宅ローンを組むことができます。
また、金利下落時には、変動金利よりも利息負担を抑えることができます。
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年収400万円で住宅ローン組む時に押さえておくポイント
住宅ローンを組む際にはいくつか押さえておくべきポイントがあります。
年収400万円のあなたの場合、毎月の返済を含めた上手なローン組みが重要です。
これから紹介するポイントをぜひ実践してみてください。
◉ 返済負担率や諸費用も含めて考えること
◉ ライフプランの変化にあわせて住宅ローンを組む
◉ 頭金を用意しておくこと
返済負担率や諸費用も含めて考えること
返済負担率とは、年収に占める年間の住宅ローン返済額の割合のことです。
返済負担率が高いほど、住宅ローンの返済が重くなり、返済が滞るリスクが高くなります。
また、住宅ローンを組む際には、返済負担率だけでなく、諸費用も考慮する必要があります。
諸費用とは、住宅ローンを借りるために必要な費用のことです。具体的には、以下の費用が含まれます。
融資手数料 |
---|
保証料 |
火災保険料 |
地震保険料 |
登録免許税 |
印紙代 |
司法書士報酬など |
諸費用の合計額は、物件価格の3〜5%程度となります。
例えば、物件価格が3,000万円の場合、諸費用は90〜150万円程度かかることになります。
諸費用は、住宅ローンの返済額に含まれないため、返済負担率に反映されない点に注意が必要です。
そのため、返済負担率を計算する際には、諸費用も考慮したうえで、無理のない返済計画を立てることが大切です。
ライフプランの変化にあわせて住宅ローンを組む
住宅ローンを組む際には、ライフプランの変化も考慮する必要があります。
住宅ローンの返済期間は、30年程度が一般的です。
そのため、ローンを組んだ後も結婚や出産、子育て、転職、定年など、
ライフイベントによって収入や支出の状況が変化する可能性があります。
例えば、結婚や出産を機に、収入が減る可能性があります。
また、子育てが一段落した後は、収入が増える可能性があります。
定年後は、収入が減るため、住宅ローンの返済が重くなる可能性もあるでしょう。
そのため、ライフプランの変化に応じて、
住宅ローンの返済計画を見直す必要も出てくる可能性があるので覚えておきましょう。
頭金を用意しておくこと
頭金を用意しておくことはとても大切です。
頭金の有無で借入額を減らすことができ、毎月の返済額や総返済額を抑えることができます。
一般的に、物件購入価格に対する頭金の割合は、3割程度が目安とされています。
頭金の割合が3割であれば、金利上昇リスクを抑えることができ、返済が滞るリスクも低くなります。
年収400万円の場合、頭金として1,000万円用意するのは生活にかかるお金の問題もありますから、難しい場合もあるでしょう。
そのため、世帯年収やライフプラン、物件の条件などを考慮して、無理のない頭金の割合を決めることが大切です。
≫ ≫【年収400万円の人向け】マンションの購入価格目安と住宅ローンの月々の返済額を解説
まとめ|中古購入+リノベーションもおすすめ
この記事では年収400万円の住宅ローンに関する借入れ額や返済について解説してきました。
年収400万円でも、住宅ローンを組むことは可能です。ただし、借入可能額や返済額には限界があります。
事前にしっかりと検討することが大切です。
また、中古購入+リノベーションも検討してみてはいかがでしょうか。
自分の理想のマイホームを叶える可能性が高まります。
中古住宅は、新築住宅と比べて価格が安いため、借入額を抑えることができます。
また、リノベーションすることで、間取りやデザインなどを自由に変更できるため、
自分好みの空間に仕上げることができます。
ただし、中古住宅を購入する際には、
物件の状態やリノベーション費用などを慎重に検討することが大切です。
ぜひこの記事を参考に、理想の住まいを手に入れましょう。